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「クマ、サル、イノシシなんかもときどき見る」山育ちのドラフト1位・翁田大勢は“ジャイアンツ向き”のメンタリティー 

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菊地高弘

菊地高弘Takahiro Kikuchi

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photograph byTakahiro Kikuchi

posted2021/11/04 11:02

「クマ、サル、イノシシなんかもときどき見る」山育ちのドラフト1位・翁田大勢は“ジャイアンツ向き”のメンタリティー<Number Web> photograph by Takahiro Kikuchi

巨人からドラフト1位指名を受けた翁田大勢は、ジャイアンツでもマイペースを貫けるか――

「ボーイズリーグの先輩が神戸国際で甲子園に出たので、僕も絶対に行きたいと思っていたんです。でも、小学校時代のチームメートから『一緒に西脇工業に行こう』と誘われて。それで神戸国際を断って、西脇工業に決めたんです。でも、その子は『やっぱり行かない』と別の高校に行ってしまったので、結局は一人で西脇工業に進んだんですけどね」

 もし大勢が神戸国際大付に進んでいれば、昨年の巨人のドラフト1位・平内龍太の後輩になるところだった。なお、平内とは2年夏の兵庫大会で対戦しており、西脇工は敗れたものの、大勢は平内をノックアウトするタイムリーヒットを放っている。

 西脇工に進んだ大勢に対して、兄弟とも恩師となった監督の木谷忠弘は「兄と比較されて嫌な思いをしないように」とあれこれ気を配ってくれた。だが、大勢は「比較されて嫌と考えたこともないし、何とも思ってなかったです」とどこ吹く風だった。

 酷似していた投球フォームも「似せにいっているつもりはまったくなかった」と振り返る。兄への反発心があれば、むしろまったく異なるフォームに変えていたはずで、兄を意識していない裏返しだった。

 たとえ家族であろうと、大勢には「自分は自分」という思いがある。

広島・小園に打たれた思い出も「個人での意識はない」

 メディアが好みそうな家族の温かなエピソードや、勝負のスパイスになりうる過去の因縁。翁田大勢という野球選手は、そういったものにほとんど興味を示さない。

 たとえば高校3年春にはセンバツ帰りの名門・報徳学園と対戦し、1学年下の小園海斗(広島)にめった打ちにされたことがあった。しかし、今の翁田には「プロでリベンジしたい」という思いはない。

「同じリーグですし、打たれれば負けちゃうので絶対に抑えないといけないとは思っています。でも、昔打たれたからとか、個人での意識はないですね」

【次ページ】 先発か、リリーフか…「期待に添えるよう練習するだけ」

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