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驚異の15歳ワリエワがスケートカナダで見せた“異次元”の演技「小さな身体を駆使して跳ぶだけの選手ではない」《歴代最高スコア》 

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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posted2021/11/03 17:01

驚異の15歳ワリエワがスケートカナダで見せた“異次元”の演技「小さな身体を駆使して跳ぶだけの選手ではない」《歴代最高スコア》<Number Web> photograph by Getty Images

スケートカナダにて、総合265.08の高得点を叩き出して優勝した15歳のワリエワ

 だが最も強い印象を残したのは、北京オリンピックのテストイベントを兼ねて開催されたアジアンオープントロフィーで優勝した三原舞依だった。2度の3ルッツを含む7度の3回転ジャンプを完璧に着氷。フリーはジャンプの回転不足が一つもつかなかった。

「最後のポーズをとった後に『滑り終わっているよね?』というぐらい緊張していました。最後まで集中できていた。滑り終わったのが、自分でも分からないぐらいでした」

 フリー142.12、総合210.01の自己ベストスコアが出ると、「やったー」の声がこぼれて何度も拳を握りしめた。フリーはコストルナヤの上を行く3位だった。

 パンデミック前2019/2020年シーズンは体調を崩して1年試合に出ることができなかった。昨年は階段を上がるだけでも脚がしばらく動かなくなっていたのを、少しずつ回復させていったのだという。

「1つ1つの試合で、パーソナルベストを更新できるように強くならないといけない。五輪代表になるためには、それだけの練習と強さが必要だと思います」

 2017年全日本選手権では、5位に終わって平昌オリンピックの代表を逃しただけに、今季にかける気持ちは大きい。

 GPシリーズ第3戦、トリノ大会は11月5日から開催される。

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