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新庄剛志は森本稀哲と稲葉篤紀いわく「気遣いの人」? 90~00年代のカリスマ監督、現代の「引く」監督像とも違う“期待感”とは
text by
花田雪Kiyomu Hanada
photograph byHideki Sugiyama
posted2021/11/03 11:03
日本ハム時代、数々のパフォーマンスで楽しませた新庄剛志。監督としてどのようなスタンスを取るのか
◆ ◆ ◆
たった今北海道日本ハムファイターズの監督に就任する事が決まりました。
プロ野球の存在意義は
そこの街に住む人達の暮らしが少しだけ彩られたり、
単調な生活を少しだけ豊かにする事に他なりません
その裏側に誰を笑顔にするのかを常に心に秘めて
新庄剛志らしく突き進んで生きます!
(原文ママ)
◆ ◆ ◆
実に、「らしい」所信表明だ。
「優勝」「勝利」という言葉はないが
多くのプロ野球監督が就任時に使う「優勝」「勝利」という言葉は、そこにはない。もちろん、それを意識していないわけではないだろう。誰かの暮らしを彩り、生活を豊かにし、笑顔にするためには「結果」も求められる。
日本ハムに移籍した際、メディアから「北海道を盛り上げるために必要なこと」を問われ、新庄氏は「ファイターズが優勝すること」と答えた。現役最終年には事あるごとに「勝つ」という言葉を口に出した。誰よりも「勝利」が生む力、それを目指すときに生まれる力を知っているからこそ、あえてその言葉を使わなかったようにも思える。
やはり、この男は一味違う。
これまでの監督像をぶち壊し、新しい監督像を生み出す。きっと、凡人の筆者には想像できないような、とんでもないことをやってのける。
シーズンもまだ終わっていないというのに、もう、2022年シーズンが待ち遠しくなってきた。
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