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「日常の中で、ふとダービーの記憶が…」エフフォーリア&横山武史は「悔やみ切れないハナ差」をどう乗り越えたのか《天皇賞・秋制覇》 

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藤井真俊(東京スポーツ)

藤井真俊(東京スポーツ)Masatoshi Fujii

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posted2021/11/03 11:01

「日常の中で、ふとダービーの記憶が…」エフフォーリア&横山武史は「悔やみ切れないハナ差」をどう乗り越えたのか《天皇賞・秋制覇》<Number Web> photograph by Photostud

今年のダービーでは、いち早く馬群から抜け出したエフフォーリア(右)にシャフリヤール(左)が追いつき、2頭は並んで入線した

思い出のレースは父が制した2009年の天皇賞・秋

 そして、ダービーからちょうど5カ月後の10月31日に行われる天皇賞・秋。横山武史とエフフォーリアは再びGIの舞台に挑む。

「まず東京芝2000mという条件はいいですよね。2400mでも問題はないですが、やや行きたがるような面があるので2000mの方が走りやすいと思います。瞬発力があって、かつ長くいい脚を使えるタイプですから、東京コースももちろん合っています」

 昨秋の本誌のインタビューでは、父・典弘が乗ったカンパニーが強豪ウオッカを負かして勝った2009年の天皇賞・秋を、思い出のレースとして挙げていた。今年もコントレイルやグランアレグリアといった強敵が待ち受けるシチュエーションだけに、特別な思いも込み上げてくるのではないか。

「いえいえ。光栄ではありますけど、最も大切なことはエフフォーリアがレースで頑張ることができるように、いかに自分が誘導してあげられるかなので。古馬の強い馬たちが相手で、どの馬も勝つことを目標にレースに臨んでくるわけですし。そういう中で期待することがあるとするなら、エフフォーリア自身がレースでどのような姿を見せてくれるのか。もともとダイヤの原石だったのが、走るごとに磨かれていったのがエフフォーリアです。ひと夏を越して、今度は一体どんな走りを見せてくれるのかを楽しみにしたいですね」

横山武史Takeshi Yokoyama

1998年12月22日、茨城県生まれ。'14年競馬学校入学、'17年3月デビュー。美浦・鈴木伸尋厩舎所属。昨年史上最年少22歳で関東リーディングジョッキーに。今年、皐月賞で初のGI制覇。JRA通算275勝、重賞6勝(10月15日現在)

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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