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《天皇賞・秋》エフフォーリアの鹿戸調教師を覚醒させた、名馬ゼンノロブロイの教訓秘話「焦る必要はない、普通にやれば良い」 

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平松さとし

平松さとしSatoshi Hiramatsu

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posted2021/10/30 17:01

《天皇賞・秋》エフフォーリアの鹿戸調教師を覚醒させた、名馬ゼンノロブロイの教訓秘話「焦る必要はない、普通にやれば良い」<Number Web> photograph by KYODO

2004年の天皇賞・秋を制したゼンノロブロイ。鞍上はペリエ騎手。

 そして「今回の経験は必ず将来に活かす」と誓い、活かすためには「まず調教師にならなくては……」と決意を新たにした。

 それから1年半後の07年2月に鹿戸騎手は調教師試験に合格。調教師となった。開業するとすぐにスクリーンヒーローでジャパンCを優勝した。そして今春、エフフォーリアをクラシック戦線に送り込むと皐月賞(GI)を勝利して日本ダービー(GI)は2着。トップトレーナーの1人として活躍するまでになった。

エフフォーリア、3歳で天皇賞・秋制覇なるか

 さて、そんな鹿戸調教師が今週末の天皇賞・秋に送り込むのがそのエフフォーリアだ。3歳で天皇賞・秋を制したのは、“近代競馬”ではバブルガムフェローとシンボリクリスエスしかいない。この2頭に共通しているのは、いずれも1500勝トレーナーの藤沢和雄調教師が育てた馬という事。果たして鹿戸調教師は藤沢調教師以来となる快挙を達成出来るだろうか? それともその前にグランアレグリアを出走させる藤沢調教師が立ちはだかるだろうか? いや、昨年の3冠馬コントレイルもいる。その他の伏兵陣が両頭をまとめて負かす可能性とてないとは言えないだろう。

 いずれにしてもドラマの待つ天皇賞・秋は間もなくだ。奇しくもゼンノロブロイが勝利したのと同じ10月31日、今年の秋の盾を目指す各馬がゲートを飛び出す。

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