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〈出雲駅伝〉逆転劇もなし…初出場の東京国際大学が5強に圧勝できた「ヴィンセントだけじゃない」4つの勝因
text by
和田悟志Satoshi Wada
photograph byNanae Suzuki
posted2021/10/11 17:01
2年ぶりの開催となった出雲駅伝。優勝したのは、初出場の東京国際大学だった
創設11年目で三大駅伝の一冠を制覇
東京国際大駅伝部は2011年に創部し、最初は大志田監督が校内放送で部員を集めることからスタートした。創部11年目の今年、OBの伊藤が東京オリンピックに出場し、チームは学生三大駅伝の1つ、出雲駅伝で頂点を極めた。
「丹所は伊藤をずっと見てきていて、今年になって、伊藤さんだったらこうしていた、というようなことを言うようになった。そして、1年生の榛紀や白井も、先輩の背中を見て成長している。他にも1年生に有望な選手がいるので、そういったものを継承していければいいかなと思っています」
大志田監督がこう話すように、若いチームながらも、確実に好循環が生まれている。
ただ、出雲を制したからといって、全日本と箱根でも頂点を狙えるとは、指揮官も考えてはいない。距離が短い出雲と、全日本、箱根とでは明らかにレース特性が異なるからだ。
まずはそれぞれの駅伝で過去最高順位を狙いにいく。それから、来年、再来年とさらにステップアップしていくつもりだ。
今回の優勝が選手たちにとって大きな自信になったのは事実。今回の出雲を走ったメンバーは全員が3年生以下だっただけに、来年以降にも期待は高まる。