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誰もが“ケンカマッチ”を期待したが…朝倉未来がRIZIN新大会で見せた“寝技の意味”とベルトへの渇望「ケンカにも戦略はある」

posted2021/10/07 17:01

 
誰もが“ケンカマッチ”を期待したが…朝倉未来がRIZIN新大会で見せた“寝技の意味”とベルトへの渇望「ケンカにも戦略はある」<Number Web> photograph by RIZIN FF Susumu Nagao

10月2日に初開催となった『RIZIN LANDMARK vol.1』で対戦した朝倉未来と萩原京平

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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RIZIN FF Susumu Nagao

「はっきり言って、この2人がサーバーぶっ壊しましたからね!」

 10月2日、『RIZIN LANDMARK vol.1』のMCを務めたケンドーコバヤシの発言だ。この2人、とはメインイベントで対戦した朝倉未来と萩原京平である。

『RIZIN LANDMARK』は、RIZINが新たに立ち上げた大会ブランド。大会場に多数の観客を集めてのライブイベントではなく、有料配信を柱としている。無観客試合ではないが、どこなのか明かされていない会場は小さく観客も限定人数。マスコミの取材はすべてリモートである。もちろん、コロナ禍への対応として企画された大会だ。

朝倉未来、再起への期待感が“予測を遥かに超えた”

 感染拡大防止のため、現在は大会場でも客席数が制限される。そんな状況に対し、思い切って配信に振り切ったのだ。「(状況を)憂えてるだけじゃなく立ち向かって、格闘技の熱を届けていくショーケースに」と語ったのはRIZINの榊原信行CEO。

 ところが、配信サービスU-NEXTの中継にアクシデントが起きた。多くの視聴者がアクセスできず、大会開始を1時間遅らせる事態に。当日の番組購入者が、U-NEXTの予測を遥かに超えていたようだ。最終的な視聴者数は、U-NEXTにおけるライブ配信の最高記録を大幅に更新したという。

 そこまでの期待感をもたらしたのは朝倉と萩原だった。YouTuberとしての活動も含め、今や日本で最も有名な格闘家の1人となった朝倉兄弟の兄は、これが再起戦。6月の東京ドーム大会ではクレベル・コイケの三角絞めに失神させられている。昨年11月には斎藤裕とのフェザー級王座決定戦にも敗れているから、これ以上は負けられなかった。

 そんな朝倉と対峙した萩原は25歳、プロキャリア9戦目。RIZINでは3勝1敗、勝利はすべてKOと勢いに乗っている。“不良格闘技”こと『THE OUTSIDER』出身の朝倉に対し、萩原も地下格闘技からのし上がってきた。格闘家としての背景が自分に近く、また華のあるキャラクターも含めて朝倉は萩原を評価しているという。

誰もが“ケンカマッチ”を期待していた

「今回は俺に負けることになるけど、ガッカリしないでまた頑張ってください」

 試合前、朝倉はそう語っている。相手を評価しながらも余裕たっぷり。「圧勝しないといけないレベルの相手」だとも。彼が目指すのは斎藤とクレベルへのリベンジであり、今回は勝って当然の試合だった。肉体的にも精神的にもハードな練習に取り組み、レベルアップした実感もある。

 萩原はその余裕が気に入らない。

「俺と試合して無事に帰れると思うなよ」

「上から目線でいろいろ言ってきてるけど、そのナメた態度を変えさせる。余裕のあるヤツは足下すくいやすい」

「この試合で格闘技界の主役が変わる」

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