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日本サッカーが誇る点取り屋3人、実はみんな《9月23日バースデー》… 中山雅史・小林悠・川澄奈穂美が見せてきた「ストイックな得点嗅覚」とは
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
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posted2021/09/23 17:02
小林悠、中山雅史、川澄奈穂美。3人とも9月23日が誕生日だ
ルックス面での注目が先行したものの、スウェーデン戦で決めた超ロングシュートやアグレッシブな仕掛け、そして労を惜しまないプレスでチームの起爆剤となった。
そして迎えた決勝、アメリカとの大一番でもスタメン出場した。チームはビハインドが続く展開となったものの、澤穂希の鮮やかな同点ゴール、そして劇的なPK戦の末に悲願のW杯優勝となったわけだが、川澄はこの展開を楽しんでいたことを明かしている。
「2点目を決められたときも永ちゃん(永里優季)と2人で『これぐらいの方が楽しいよね』って。今日は本当に負ける気がしなかった」
なおこのシーズン、川澄はなでしこリーグでも活躍した。
自身の誕生日である9月23日のジェフ千葉レディース戦で2ゴールを決め、コンスタントにゴール積み上げた。12ゴールを挙げて自身初のリーグ得点王、MVPとベストイレブン、そして所属するINAC神戸もリーグ制覇を果たすなど、日本サッカー史に残るゴールゲッターへと飛躍した。
ちなみに11日間で5試合という強行日程で行われたロンドン五輪アジア最終予選でも、川澄は3連戦にすべて先発出場し、オーストラリア戦でゴールを決めた。その直後の印象深いコメントがある。
「次も先発でいきたいです」
この芯の強さと貪欲さこそが、川澄の本質だろう。
<名言3>
褒め言葉は自分をだめにするから好きではない。
(中山雅史/Number798号 2012年2月23日発売)
◇解説◇
褒められて嫌な気持ちになる人はいない……ほとんどはそうだろうが、中山雅史(54)は例外だ。1998年、フランスW杯を前にして中山は、4試合連続ハットトリックの快挙を成し遂げ、ギネスブックにまで認定された。
中山の謙虚さについて、ジュビロ磐田でチームメイトだった名波浩はこのように証言していたことがある。