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「カテゴリーはどこでもよかった」J2最下位・SC相模原へと移籍した元日本代表MF藤本淳吾37歳を突き動かすもの〈8月の月間MVPに〉

posted2021/09/19 11:00

 
「カテゴリーはどこでもよかった」J2最下位・SC相模原へと移籍した元日本代表MF藤本淳吾37歳を突き動かすもの〈8月の月間MVPに〉<Number Web> photograph by AFLO

7試合連続で先発出場した8月28日の磐田戦ではアグレッシブなプレーでチームを鼓舞。芸術的なFK弾で魅了した

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北條聡

北條聡Satoshi Hojo

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 蝶のように舞い、蜂のように刺す――。夏場に入ってから、そんなプレーの連続だ。SC相模原(J2)のMF藤本淳吾である。7月3日のギラヴァンツ北九州戦から7戦連続で先発し、計4得点。うち2つが貴重な勝ち点3をもたらす決勝ゴールだった。

 しかも、である。点を奪った相手は強豪ばかり。おまけにゴール自体も見る者の目に焼きつくような傑作のオンパレードだ。

 FC琉球戦での針の穴を通すような低空ミドル、アルビレックス新潟戦での巧みなループショット、そしてジュビロ磐田戦での美しいアーチを描いた芸術的なFK……。どれもこれも熟練の技である。37歳。元日本代表だ。J1リーグの年間ベストイレブンに2度選出されている。清水エスパルスで功成り名を遂げ、名古屋グランパス、横浜F・マリノス、ガンバ大阪とJ1の強豪を渡り歩いてきた。

 もっとも、30歳を過ぎてから徐々に出場機会を減らし、2020年の1月には契約満了でG大阪を退団。その後、母校の桐光学園高で黙々と練習に打ち込み、半年以上が経った8月に相模原(当時J3)との契約にこぎ着けた。

「点に絡むことこそ僕の役割」

「カテゴリーはどこでもいい。とにかく、サッカーがしたかった」

 次の所属先が見つからない期間中もサッカーへの思いは募る一方だったという。再びピッチに立てることの喜びこそ、円熟の業師を突き動かす源泉というわけだ。

 事実、ピッチに立った際の集中力は見事の一語。プレーの一つひとつに企図を込め、虎視眈々と機をうかがう。次々と大仕事をやってのけるのも、そうした姿勢の賜物か。

「点に絡むことこそ僕の役割。それができないのであれば、走れる選手を使ったほうがいいですから」

 自らの価値と限界――その両面をいささかも忘れていない。そうしたシビアな見定めは、ピッチ上で敵の圧力にさらされながら瞬時にベストな選択肢を探り当てる能力と相通じるところがある。

 好調とはいえ、本人に過信も油断もない。何しろ8月末時点で相模原は最下位に沈む。今後、その力がますます求められるだろうが、藤本にとっては望むところか。華麗優美な“蜂の一刺し”に乞うご期待。

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