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「一刻も早く出たかったけど…」栗山巧38歳が“古くて小さい”旧「若獅子寮」に頑なに住み続けたワケ《2000安打の裏に怖~い話が?》
posted2021/09/05 17:02
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph by
KYODO
西武の栗山巧外野手が9月4日、楽天戦の9回に左前打を放ち、通算2000安打に到達した。かつての同僚だった牧田和久投手の4球目の外角のカーブを逆らわずに巧打した。栗山を慕う楽天・炭谷銀仁朗から花束を受け取ると、満面の笑顔。同期入団の中村剛也から祝福されると、共に歩んできた“戦友”と拳と拳を突き合わせた。
「相手が牧田だったので、ホームランを打ちたかったんですけどね! おかわり(中村)が花束を笑顔で持ってきてくれたので、なんだかお互いぎこちなかったですけど、ありがとう! と言って花束を受け取りました」
はからずも縁の深い仲間たちがそろい、温かい空気に包まれた中での快挙達成は、その人柄が引き寄せたものだろうか。
「ひたすら練習していたね」
兵庫・育英高校から2001年にドラフト4位で入団し、ライオンズひと筋の20年目。レギュラーに定着した2007年以降、昨季まで14年連続で100試合以上に出場し、今年6月12日の中日戦で通算2000試合出場を達成した。2000安打は球団の生え抜き選手としては初の偉業で、名実ともに「レオのレジェンド」となった。