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〈金メダル獲得〉松岡修造がラリーで「わ! 取れない!」に「キャハハ!」 パラバドミントン里見紗李奈は“ゆるふわ”だけどスゴく“負けず嫌い”
posted2021/09/04 20:00
text by
松岡修造Shuzo Matsuoka
photograph by
Nanae Suzuki
松岡修造がパラアスリートとじっくり向き合い、その半生を掘り下げていく「松岡修造のパラリンピック一直線!」。第12回のゲストは東京2020パラリンピックの新競技に採用されたパラバドミントンの里見紗李奈さんだ。
競技歴わずか2年あまりでシングルス世界女王に君臨。国内外で注目を集める若手の星は笑顔がチャーミングな“ゆるふわ”系女子。しかし、根は負けず嫌いのアスリート気質で、秘めたる闘志を胸に東京パラリンピックでシングルス、ダブルス両方の金メダルを狙う。
いざインタビューが始まると、一般的なアスリートのイメージからはだいぶかけ離れている。気合い満々で臨んだ松岡さんものっけから、里見選手のゆる~いペースに巻き込まれてしまった。
思いがけない第一声に拍子抜け。
松岡「紗李奈さん、今日はよろしくお願いします」
里見「わ~、本物だ~」
松岡「え、そんな感じ?」
里見「だって、テレビで見るのと同じ!」
松岡「(気を取り直して)これがパラバドミントンのネットですか? 健常のバドミントンと同じ高さ? ちょっと低い気がするなぁ」
里見「これって、もう取材、始まってるんですか?」
松岡「はい、始まってます(笑)」
里見「ネットの高さは健常のバドミントンと同じです。ポイントも21点制の3ゲームマッチで一緒。でも、コートはシングルスの場合、半面だけを使うんですよ。さらにネットからショートサービスラインの間はアウトです」
松岡「それだけ範囲が狭いと、なかなかポイントが決まらないんじゃないですか?」
里見「そう思うかもしれませんけど、実際にプレーしてみると意外に広く感じますよ」