Overseas ReportBACK NUMBER
「海外配送ストップでフレームが届かない!」絶体絶命のパラ金メダリストを“米フィギュア代表”が救った話
text by
及川彩子Ayako Oikawa
photograph byGetty Images
posted2021/09/01 17:00
パラリンピック4大会連続出場の車いすアスリート、タチアナ・マクファデン 。前回リオでは4つの金メダルを獲得し「鉄の女王」と呼ばれる
「私たちは『1つのチーム』とよく口にするけれど、本当に『1つのチーム』だと感じている。フィギュア代表のメンバー、東京五輪のために新しいフレームをアメリカまで持ってきてくれてありがとう。(コロナで)海外からの配送が難しい状況で、本当にありがとう」
彼らの表情は「タチアナ、もうすぐフレームが届くよ」という楽しそうなものだったが、明るい表情の裏でキャプテンのブラウンは並々ならぬ使命感に燃えていたという。帰国した空港の荷物のピックアップ場になかなかフレームの箱が出てこなくて焦ったこと、出てきた瞬間は「やった!」という気分だったと語っている。
パラリンピック開幕時にブラウンが投稿した「パラリンピック開幕だね。活躍を期待しています」というSNSでのコメントには、夏季、冬季、オリンピック、パラリンピックに関係なく、米国代表という矜持もうかがえた。
コロナ禍を乗り越えたパラリンピアンたち
コロナ禍には大多数の選手がこれまでにない難しい状況に陥ったが、周囲のサポート、自身の強い意志で乗り切り、パラリンピックの舞台に立っている。様々な工夫をしながらコロナ禍を乗り越えた選手たちの活躍にぜひ注目してほしい。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。