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「パラリンピックは通過点」東京の先に健常の大会を目指すパラ水泳・辻内彩野の目標設定に、松岡修造が驚愕!

posted2021/08/24 17:00

 
「パラリンピックは通過点」東京の先に健常の大会を目指すパラ水泳・辻内彩野の目標設定に、松岡修造が驚愕!<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

辻内彩野選手は1996年生まれの25歳。目の病気の発症前、高校時代にはインターハイ出場の実績を持つ選手だった

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松岡修造

松岡修造Shuzo Matsuoka

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Yuki Suenaga

 松岡修造がパラアスリートとじっくり向き合い、半生を掘り下げていく「松岡修造のパラリンピック一直線!」。連載第16回はパラ水泳の辻内彩野選手をゲストに迎える。

 2017年のデビュー戦でいきなり3つの日本新記録を叩き出し、2019年の世界選手権では見事、銅メダルを獲得。1年延期となった2020年東京パラリンピックの日本代表にも選出された辻内選手は2019年から三菱商事に所属するプロアスリートだ。

 パラスポーツにおいて競技一本で生活できる選手はほんの一握り。これまで数多くの取材を通してその現状をよく知る松岡修造さんは、辻内選手が現れるやいなや、彼女が着ているポロシャツの文字を目ざとくキャッチした。

 そこには辻内選手も大切にしているメッセージが込められているに違いない。そんな期待感で言葉を待った松岡さんだったが……。(全4回の1回目/#2へ)

東京パラリンピックの先にある密かな目標

松岡:(ポロシャツを見て)「DREAM AS ONE.」。どういう意味でしょう?

辻内:えーっと、三菱商事の社会貢献活動の一環でパラアスリートを支援しようというプロジェクトの名前がDREAM AS ONE.。意味は「夢に向かって一緒に頑張ろう」的な。

 DREAM AS ONE.は「ともに一つになり、夢に向かって」を意味している。創業以来、「私たちは社会とともに歩む企業でありたい」という思いを持つ三菱商事は1973年、当時の社長だった藤野忠次郎の「企業は利益を得る前に社会的経費を負担すべき」という意志のもと社会貢献活動を開始。中でも障害者への支援・福祉に力を入れ、障害者の自立と社会参加を推進してきた歴史がある。

松岡:そういうことなんですね。頑張った彩野さん、パラリンピック初出場ですね。おめでとうございます!(拍手)

辻内:ありがとうございます。

松岡:これは彩野さんにとって夢? それとも通過点?

辻内:パラリンピック自体は「出たい」と思ってこの世界に入っていなくて、単純に水泳がしたくて入ったので、どちらかというと通過点です。目標は健常の日本選手権やジャパンオープン出場なので。

松岡:じゃ、世界水泳も!?

辻内:行きたいですけど、ちょっとレベルが(笑)。

【次ページ】 高校卒業とともに競技の第一線から引退

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