準々決勝のニュージーランド戦で冨安がイエローカードをもらい、次戦のスペイン戦は累積警告で出場停止となる。これにより再び板倉が先発の座に戻ってくる可能性が高い。強敵を相手にどんなパフォーマンスを見せることができるかは、今後に向けても大きな意味を持ってくるだろう。

　そして、冨安だけでなく、ピッチに立てない選手の分まで戦う姿勢を見せようとしている。

「本当に簡単に勝てる試合はないなと肌で感じているし、常に緊張感を持ってできているのはすごく楽しいことでもある。やはり金メダルを獲ることは簡単ではない。（冨安が不在でも）今まで通りチームのためにという思いでやるだけ。結果としてチームを助けて決勝進出をできればなと思います」

©︎Takuya Kaneko/JMPA

　これまで悔しさに打ちひしがれて終わる大会の方が多かった。だからこそ、東京五輪では金メダルを取って笑って終わりたい。

　一番高いところの景色にたどり着くまで、残すは2試合。最高の瞬間を迎えるその時まで、板倉はチームのために全力を注ぐ。

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