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「スカスカな感じが目立つ」「MISIAじゃなくて中居正広」近田春夫は“東京五輪の開会式をどう見た?”〈オリパラ音頭で話題〉
posted2021/08/04 11:04
text by
下井草秀Shu Shimoigusa
photograph by
Getty Images
残念ながら参加が実現しなかった近田氏に、“今回の開会式をどう見たのか?”を聞いた。
「もしもお声がかかったなら、自信はあったよ!」
――今回の東京五輪開会式、残念ながら近田さんにお呼びがかかることはありませんでしたね。式の4日前に小山田圭吾氏の辞任によって突如空白となった4分間を埋め合わせるため、ツイッターを通して生出演を猛アピールしていたのに。
「うん。誰にも頼まれていないのに去年の頭に俺が勝手に作った東京2020非公式テーマソング『近田春夫のオリパラ音頭』とともに登場する気満々だったんだけどさ」
――ネット上では、岡崎体育、眉村ちあき、明和電機など、自薦他薦入り乱れ、さまざまなアーティストを推す声が澎湃と湧き上がりました。この機会に「オリパラ音頭」を知ったリスナーの中には、その中毒性に魅了されてしまった人も多かったみたいですね。
「まあ、本音を言えば、組織委員会が俺を起用する可能性はまったくないだろうと分かってたけどね(笑)。ただ、もしもお声がかかったなら、自信はあったよ。今日も盛り上がっていきましょう! オリンパラリン ピッピッピッ! みたいな掛け声から始まって、『オリパラ音頭』を歌って、最後は、『お呼びでない? こりゃまた失礼しました』と言い残して去っていく演出を考えてたのよ」
――クレイジーキャッツのコントですね。日本の未来が明るかった、前回の東京五輪の雰囲気を彷彿とさせます。
「1964年は三波春夫、2021年は近田春夫、やっぱり東京五輪には春夫の音頭が欠かせないよ」
冒頭4分間の音楽差し替え「4日もあれば可能だよ」
――結局、小山田氏が手がけるはずだった冒頭の4分間の音楽は、開会式の音楽監督を務める田中知之氏が急遽差し替えました。この早業には世間が感嘆した模様です。
「でもさ、生音を使わない歌もない打ち込みの音楽なら、4日もあれば仕上げることは可能だよ。例えばCM音楽の世界なら、最低限でもそのぐらいの技量がなければやっていけないから」
――浴衣をまとった山崎努と豊川悦司が温泉宿で卓球の死闘を繰り広げるサッポロビール『黒ラベル』のCMでは、近田さんがギリギリの日程で音楽を作り上げたそうですね。