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大谷翔平の“恩師”が監督、マルティネスにマクガフ、オースティン… アメリカ主力のNPB勢を攻略できるか〈侍ジャパン対戦国分析〉
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byNanae Suzuki
posted2021/07/27 20:00
2018年、大谷翔平のメジャー1年目のエンゼルス監督だったソーシア氏。アメリカ代表監督として指揮を振るう
<監督>
マイク・ソーシア 62歳
<投手 ※は左腕>
デビッド・ロバートソン/36歳 フリーエージェント
今季記録なし
アンソニー・ゴース/30歳 インディアンスAAA
16試4勝1敗0S 19回 率5.68※
ブランドン・ディクソン/36歳 カージナルスAAA
5試0勝0敗0S 4.2回 率5.79
エドウィン・ジャクソン/37歳 フリーエージェント
今季記録なし
ジョー・ライアン/25歳 レイズAAA
11試4勝3敗0S 53回 率3.57
シメオン・W・リチャードソン/20歳 ブルージェイズAA
10試2勝3敗0S 40.2回 率5.53
アンソニー・カーター/35歳 メキシカンリーグ
17試0勝2敗7S 16.1回 率4.96
シェーン・バズ/22歳 レイズAA
7試2勝4敗0S 32.2回 率2.48
スコット・カズミアー/37歳 ジャイアンツAAA
3試0勝1敗0S 7回 率6.43※
ニック・マルティネス/30歳 ソフトバンク
11試7勝2敗0S 71回 率2.03
スコット・マクガフ/31歳 ヤクルト
39試2勝1敗16S 37.2回 率2.39
ライダー・ライアン/26歳 レンジャーズAAA
20試1勝4敗2S 21.1回 率6.75
大谷の恩師は捕手出身、定評があるのは……
監督はエンゼルスで1416勝した名将、マイク・ソーシア。大谷翔平が移籍した2018年が監督最終年だったから、大谷の恩師でもある。捕手出身で選手起用には定評がある。
前述したとおり、アメリカ代表チームにはMLBの公式戦に出場できる「26人枠」に入っている選手は入っていない。「40人枠」の選手か、マイナーリーガー、そしてフリーエージェント、さらにNPBなど他のリーグでプレーしている選手になる。
日本でもよく知られたスコット・カズミアーの名前がある。岩村明憲がいたころのタンパベイ・デビルレイズ(現レイズ)のエース。通算108勝をあげ、オールスターにも3回出場した大物だが、37歳の今季はジャイアンツのマイナーで投げるもぱっとしない。もう一旗揚げる気持ちでの参加か。
それに次いで通算107勝のエドウィン・ジャクソンも名を連ねた。16回も移籍を繰り返したジャーニーマンだが、今季はチームが決まっていない。
さらに、デビッド・ロバートソンも通算53勝。オールスター出場1回。
しかしこうした「昔の名前」は主力ではないはずだ。
NPBでバリバリ投げている選手が柱になるはず
ソーシア監督が頼りにするのは、NPBでバリバリ投げている選手だろう。
先発で7勝を挙げて安定感のある投球をしているソフトバンクのニック・マルティネス、そしてヤクルトの絶対的な守護神になったスコット・マクガフが先発、救援の柱だ。