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全身スーツが話題に ドイツの20代体操選手に聞く“性的画像問題”「自分が自分の体をどう感じるかという問題とは少し違う」
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph byGetty Images
posted2021/07/24 11:02
今年4月の欧州選手権で、ドイツの女子選手たちが着用した”全身スーツ(ユニタード)”が話題となった
フォスは6月の予選、床の演技で、音楽にはQueenの「The Show Must Go On」を用いた。衣装は、下半身は足首まで覆われた形で上半身はノースリーブのユニット型を着用した。あのデニムにタンクトップというフレディ・マーキュリー独特の舞台衣装を再現したのだ。ユニタードかレオタードかという二択だけではなく、それらを組み合わせるという発想の転換が演出の幅をもたらした。
「とてもクールだと思ったの。私たちは衣装次第でもっとリラックスもできるし、もっとキラキラすることもできる」
選ぶのも、守るのも自分自身である
選択の幅は広がった。だからこそ人に選ばせるのではなく、あくまで自分で選ぶことが大事だとザイツは言う。
「レオタードでは落ち着かないという気分の日があるかもしれない。いつも同じ気分ではないですよね。ある日突然気分が乗らなくなる時がくるかもしれない。そういう時に、選択肢があるということが大事なんです。今日はユニタードの方が可愛く見えるなとか。自分で決めること、独立した考えを持つことが大事です」
選ぶのも、守るのも自分自身である。ザイツは何度もそう繰り返した。
東京五輪では、ユニタード、レオタードの両方を用意した。今月10日には「本番でユニタードを着用予定」としている。演技はもちろん衣装にも注目したい。