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「私自身は月経の際、体重や…」東大医学生の三段跳・内山咲良が語る“産婦人科医志望”の理由と競技引退への迷い
text by
町田華子Hanako Machida
photograph byMATSUO/AFLO SPORT
posted2021/07/22 11:03
日本選手権に臨んだ内山咲良。競技と医学、現時点では両立を続けていく予定だ
内山 周りに月経が来ないという長距離選手もいますし、怪我で悩んでいてその背景に月経が来ないことによる骨粗しょう症があるケースや、来ているにしても月経前後の身体の変化ですごく悩んでしまうケースも少なくない。競技をやってきたからこそ、そういうところに寄り添えるかなと思うようになりました。
体の変化について、ホルモンである程度……
――産婦人科を志望するきっかけとなった出来事はありましたか?
内山 私自身は月経の際、体重や食欲の変動があったり、若干気分が落ち込んだりはあるんですけど、うまく付き合えていて症状も軽い方なので大丈夫でした。ただ大丈夫と言いつつも、自分の身体の中で月経を中心としてどういう変化が起きているのかということにはずっと興味がありましたね。
月経が終わったらすごく体重が落ちるなとか、前は何をやっても落ちないなとか(笑)。そういう体の変化について、ホルモンである程度説明がつくんだなということは、とても面白いなと思いました。
大学6年で引退、と思っていたが
――大学6年の今年で競技は引退になると思いますが。
内山 そう思っていたのですが、ちょっとどうしようかなと迷い始めています。そもそも陸上選手としての自分に期待を持っていなかったので、競技を続けるという選択肢が生じうることをこれまで想定していなかったんですよね。だから、研修医をやる道を先送りにしてまで陸上を選ぶことは難しいです。
研修医になったら陸上より医学を優先すると決めているので、現時点では、趣味でやるとしても競技としては終わりだなというつもりでいますが、今年どれだけ自分がやりきったと思えるかにかかっているかなと思います。
――競技を継続するという選択肢を考え始めたのはいつ頃ですか?