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ソフト界の大谷翔平&男女6人新種目も 「東京五輪で何を見るべき?」にNumber編集部が答える“見逃せない5競技”
text by
涌井健策(Number編集部)Kensaku Wakui
photograph byAFLO
posted2021/07/07 17:04
13年ぶりに五輪競技に採用されたソフトボール。ピッチャー2枚看板の藤田倭(左)と上野由岐子
【2】体操男子団体決勝(7/26)「連覇を狙う21.3歳」
21.3歳。
東京で金メダルを狙う男子団体総合のメンバーの平均年齢だ。「若い!」という声が聞こえてきそうだが、それもそのはずで金メダルを獲得したリオ五輪からは顔ぶれが総入れ替えしている。
エースの呼び声高く個人総合でもメダルを狙う橋本大輝(19歳)、怪我から驚異の回復を果たした18歳のオールラウンダー北園丈琉、リオでは補欠で悔しさを味わった萱和磨、代表入りを逃した弟・翔の分まで大舞台に想いをぶつける谷川航。24歳の萱と谷川が“中堅”なのが体操ならではだろう。
アテネ金メダリストの誌面にも登場している鹿島丈博さんは「19年世界体操の王者で、エースのナゴルニーがいるロシアがライバル」と予想するが、個性豊かなメンバーがどんな演技をみせてくれるのか。
ちなみに4人の平均身長は、161.25cm。小さい? いえいえ、体格は関係なく大きく見える、美しい演技を期待しましょう。
【3】競泳男子200m背泳ぎ決勝(7/30)「4度目五輪の31歳」
この日、日本競泳陣は注目の選手が目白押しだ。
男子200m個人メドレー決勝には、エース瀬戸大也(27歳)と前回この種目で銀メダルの萩野公介(26歳)が登場予定。瀬戸は400m個人メドレーとの2冠が視野に入る充実ぶり。萩野は個人種目をここに絞ってきており、リオ五輪後の手術、休養からの完全復活をアピールする場になる。
だが、今回注目したいのが、200m背泳ぎに出場する入江陵介(31歳)だ。上述の体操ほどではないにせよ若い選手が多い競泳陣にあって、代表チームの主将を務める入江は唯一の4大会目の出場(北京、ロンドン、リオ、東京)となる。
ロンドンでは3つのメダルを獲得したものの、エースとしての活躍が期待されたリオ五輪では惨敗。大会後には拠点をアメリカに移すなど試行錯誤した末に、1年延期にもめげずに母国開催の大舞台への切符を手にした。
31歳、入江陵介の美しいバックストロークを目に焼き付けたい。