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三浦龍司19歳の日本新記録はリオ五輪では何位相当? “記録ずくめ”の順大エース「五輪に向けて現実味が増した」
text by
和田悟志Satoshi Wada
photograph byAsami Enomoto
posted2021/05/15 17:03
18年ぶりに3000m障害で日本記録を更新した順大の三浦龍司。多くの記録を突破してきた実力者がついに日本歴代の頂点に立った
三浦の記録はリオ五輪では入賞相当?
三浦の活躍は3000m障害にとどまらない。
昨年10月の箱根駅伝予選会では、ハーフマラソンの距離を、大迫傑(Nike)が持っていたU20日本記録を上回る1時間1分41秒で走った。箱根駅伝こそ1区10位と力を出しきれなかったが、全日本大学駅伝では1区で区間賞・区間新の活躍を見せ、1年生にして名門・順大のエースとしての働きを見せた。
さらに、今年2月の日本選手権クロスカントリーでは、シニア10kmの部で、スピードランナーの松枝博輝(富士通)らに競り勝って日本一に輝いた。
このように、その活躍ぶりは多岐にわたっている。
冷静なレース運びと勝負強さ。そして、力感のないフォームと、そこから一転して力強いスパート力……と、長距離ランナーとしての引き出しが多い。さらに、箱根駅伝に向けた取り組みで、スタミナが備わったことも認めている。早い時期からマラソンに取り組んでも面白いような気もするが、まずは3000m障害での活躍を見届けたい。
ちなみに、三浦の8分17秒46という記録は、リオ五輪の結果に照らし合わせると、予選突破は十分に可能で、決勝でも6位に相当する。まだまだ伸び盛りなだけに、期待は高まるばかりだ。