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【ヴィクトリアマイル】グランアレグリア“大阪杯完敗”も得意の距離では? ルメールも恐れた“圧倒的末脚”は健在か
posted2021/05/15 11:02
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph by
Satoshi Hiramatsu
5週連続となる東京競馬場でのGIシリーズ。先週のNHKマイルCに続き、第2弾として今週末、行われるのがヴィクトリアマイル。文字通りマイル(1600メートル)による4歳以上牝馬のナンバー1決定戦だ。
ここで人気の中心になりそうなのがグランアレグリア(牝5歳、美浦・藤沢和雄厩舎)だ。
手綱を取るのはクリストフ・ルメール騎手。先週のNHKマイルCではシュネルマイスターに騎乗して優勝。2週連続でのGI制覇を目指す彼は言う。
「グランアレグリアは1600メートルに戻れば間違いなく好勝負出来るでしょう」
大阪杯では2番人気も4着で完敗に
今週のパートナーの前走は4月4日に行われた大阪杯(GI、阪神競馬場、芝2000メートル)。前年に無敗で三冠を制したコントレイルに続く2番人気に支持されたが残念ながら4着に敗れた。
「雨でだいぶ馬場が悪くなりました。それに結果的に2000メートルは少し長かったかもしれません。良馬場なら違ったかもしれないけど、前走に関してはいつものような爆発的な伸びが全くありませんでしたから……」
主戦ジョッキーがそう語るように大阪杯は降り続いた雨により重馬場での決戦。レイパパレの勝ち時計は2分1秒6もかかっており、瞬発力がウリのグランアレグリアは勝ち馬から1秒近く離される2分2秒5というタイムで、完敗といえる競馬になってしまった。
たしかに結果としては馬券にからむ事も出来なかったが、先述したように2番人気に推されたのには理由がある。
2018年、2歳でデビューした彼女は新馬、サウジアラビアロイヤルC(GIII)をいきなり連勝。3戦目では牝馬同士の阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)ではなく牡馬相手の朝日杯フューチュリティS(GI)に果敢に挑戦。ここは3着に惜敗したが、3歳初戦の桜花賞(GI)は早目に抜け出して優勝。初GI制覇を飾った。