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【80歳に】オシムの言葉に奮い立った愛弟子たち… 阿部勇樹「早く一人になって泣きてぇ」、巻誠一郎「洗脳されてます(笑)」
posted2021/05/06 17:01
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Tamon Matsuzono
<名言1>
早く一人になって、泣きてぇ。
(阿部勇樹/Number641号 2005年11月17日発売)
◇解説◇
名将イビチャ・オシムが率いるジェフユナイテッド市原・千葉のキャプテンに阿部が抜擢されたのは2003年、21歳のときだった。シャイな性格の阿部にとってキャプテンは「最も苦手」な仕事だったが、しぶしぶ引き受けたという。しかしここから、阿部のポテンシャルがさらに引き出され、ジェフはJ1の舞台を席巻していく。
それから2年。ヤマザキナビスコカップを制し、悲願の初タイトルを手中にした。重責を果たした阿部は、試合後のミックスゾーンでこんな言葉をつぶやいた。
ジェフ、日本代表でもオシムのもとでインテリジェンスあふれるプレーを見せてきた阿部も、今年9月に40歳となる。
それでも2021年、リカルド・ロドリゲス監督の下でキャプテンに“再就任”すると、今季開幕から5試合連続スタメンを含めて7試合に出場。第1節FC東京戦でゴールを決めるなど2得点をマークしている。また5日のルヴァン杯柏戦にスタメン出場するなど、新体制の下でもしっかりと試合に絡めているのは、若き日に授けられたオシムの教えがあるからこそだろう。
<名言2>
身体じゃなくて頭が疲れているから、ご飯に何を食べに行くかも考えたくない状態でした(笑)。
(佐藤勇人/Number1004号 2020年6月4日発売)
◇解説◇
イビチャ・オシムに率いられたあの頃。ジェフユナイテッド市原・千葉にとっての最強時代と言って過言ではない。
当時中位が定位置のクラブに与えられたトレーニングは、「毎日が驚きの連続でした」と佐藤が語るほど複雑なルールが設定され、選手に対して常に考え、判断を下すことを強いた。
そんなトレーニングを、佐藤はこんな風に振り返っていた。