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阪神大賞典出走アリストテレス、“コントレイルのクビ差2着”の実力は? ルメールが明かすAJC杯で感じた問題点

posted2021/03/20 17:00

 
阪神大賞典出走アリストテレス、“コントレイルのクビ差2着”の実力は? ルメールが明かすAJC杯で感じた問題点<Number Web> photograph by Kyodo News

昨年の菊花賞で無敗三冠を達成したコントレイルと接戦を繰り広げたアリストテレス(右)

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平松さとし

平松さとしSatoshi Hiramatsu

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Kyodo News

 今週末の3月21日、阪神競馬場では阪神大賞典(GII)が行われる。3000メートルの長丁場で、5月2日に行われる天皇賞(春)(GI、阪神競馬場、芝3200メートル)までは中5週。盾を占う意味では重要な一戦で、実際、最近の10年間でもビートブラック(2012年)、ゴールドシップ(2015年)、レインボーライン(2018年)の3頭がここをステップに本番を制覇している。

 そんな注目すべきレースではあるが、1週前の登録時点では少々小粒なメンバーとなった感は否めない。登録された14頭の中にGIを勝利している馬は皆無なのだ。

菊花賞は「正直、自信はありませんでした」

 しかし、逆に言えば今後が楽しみな馬達の構成とも言える。中でも注目されそうなのはアリストテレス(牡4歳、栗東・音無秀孝厩舎)だろう。昨春はクラシック戦線である皐月賞(GI)、日本ダービー(GI)を目指したが、若駒S2着、すみれS2着などと一歩及ばず。最後の望みを懸けたプリンシパルSでも6着に敗れたため、春の2冠への出走はかなわなかった。

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 プリンシパルSを終えて6戦1勝だった同馬が本格化したのはその後の夏から。約3カ月の間を開けて出走した出雲崎特別は前走比プラス12キロの466キロ。体を戻してくるとここを楽勝。昇級戦となった続く小牧特別も制して連勝し、春には夢と散ったクラシック路線についに乗ってみせた。アリストテレスが出走すら出来なかった春の2冠、すなわち皐月賞とダービーを圧倒的な強さで制し2冠馬となっていたコントレイルと菊花賞で激突する事になったのだ。

 10月25日に行われた菊花賞(GI)では鞍上を未勝利勝ち以来となるクリストフ・ルメール騎手に戻した。レース前の心境をこのフランス人ジョッキーは次のように述懐した。

「コントレイルは春の2冠でとても強い勝ち方をしていました。でもアリストテレスは重賞に走ること自体これが初めて。正直、自信はありませんでした」

 どこまで通用するか分からないという見解は直前のレースで手綱を取って勝利していたミルコ・デムーロ騎手も同じだったそうだ。

「事前にミルコとも話しました。彼は『少しモノ見をする事があるけど、レベルとして菊花賞のメンバーに入ってどのくらい通用するのかはちょっと分かりません』と言っていました」

【次ページ】 未勝利戦以来の騎乗のルメールは

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