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バルサ低迷の元凶、史上最低な「のび太」前会長逮捕… メッシも呆れた“その場しのぎの対応”と世論操作とは
text by
工藤拓Taku Kudo
photograph byDaisuke Nakashima/Getty Images
posted2021/03/12 11:02
スペインでも放映される『ドラえもん』になぞらえて“のび太”と呼ばれていたバルトメウ前会長だが、メッシらの信頼も失った
メッシ「その場しのぎの対応でごまかしてきただけ」
「もう長いことプロジェクトも何もなくなっていた。何か起きるたび、その場しのぎの対応でごまかしてきただけだ」
メッシにここまで言われても辞める理由を見出せなかった神経のず太さは、もはやあっぱれと言う他ない。もちろんそれが噂の通り、不正会計の後始末をするための時間稼ぎだったのであれば全て納得がいくけれども。
なお最終的に辞任を決断したのは、ソシオが起こした不信任投票の開催が不可避となり、史上初の「ソシオに首を切られた会長」となるよりはマシだと考えたからだと言われている。
かつて親しみを込めて「のび太」と呼ばれていた男は、バルサにスポーツ面、財政面の凋落をもたらし、社会的信用まで失墜させた末、クラブ史上3人目の「逮捕された会長」となった。
そう、逮捕されたバルサ会長(元も含め)は彼だけではないのである。
せめて今回の逮捕劇がバルセロニスモの危機感を煽り、一人でも多くのソシオがクラブの未来を真剣に考えるきっかけとなることを願うばかりだ。
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