2020年M-1・全員インタビューBACK NUMBER
「お笑いは復讐劇なんだよ!」ウエストランドが明かすM-1ネタ中に審査員・松本人志を“何度も”チラ見した理由
text by
中村計Kei Nakamura
photograph byM-1グランプリ事務局
posted2021/03/14 11:02
ウエストランドの井口浩之(左)と河本太。M-1決勝は今回が初めてだった
井口 それもありましたし、どんな感じなのかな、って。松本(人志)さんのことを見てみようと思ったんです。
――すごい勇気ですね。
井口 メチャクチャウケてたらそんなことやらないでしょうけど、あんまりウケていなかったので、記念じゃないけど、やってみたくなったんですよね。
――みなさん審査員が視界に入らないようさまざまな工夫をされている中、わざわざ真横を向いて見るなんて、初めて聞きました。
井口 審査員をいじるぐらいの気持ちもあったんで。MCの今田(耕司)さんでもいいんですけど。いつも、それぐらいのことはやりたいなと思ってるんですよね。今回は、ちょっと、そういう要素がなかったんですけど。
松本さんの「もっと刺してほしかった」で救われた
――河本さんは、そこで軽く噴き出していましたよね。
河本 「松ちゃんのこと見てる」と。「頭おかしいわ、こいつ」と思って。
井口 それぐらいのノリでやってくれりゃよかったんだよ。
――審査結果はトータルで622点。10組中9位と、やや厳しいものとなりました。
井口 ウケ量からいって、しょうがねえだろと思いましたけど。やってる途中で、ダメかな、と思っていたんで。
――井口さんが「チラ見」した松本さんの点数は90点とまずまずでした。そして「刺さる言葉があってすごくいいんですけど、もっと刺してほしかった」と話していました。
井口 あれは、やったー、と思いましたね。このスタイルを磨いていけばいいんだ、って思えたので。もし「ああいう悪口は嫌や」って言われたら絶望してましたね。
――松本さんは「将来は相当、有望だと思います」とも言っていましたが。
井口 たぶん、僕らのことをちびっこ漫才師と勘違いしたんじゃないですか。僕が小っちゃいんで。むしろ、もう後がない部類のコンビなんですけど。
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(写真=山元茂樹)