2020年M-1・全員インタビューBACK NUMBER
「マヂラブ村上さんは抜群にウマいのに、お前は！」M-1で9位ウエストランドが「じゃない方」話で取材中にケンカ!?
posted2021/03/14 11:03
ウエストランドの井口浩之（左）と河本太。M-1決勝は今回が初めてだった
text by
中村計Kei Nakamura
photograph by
Shigeki Yamamoto
9位に終わったものの「お笑いは復讐劇なんだよ！」の毒フレーズで爪痕を残したウエストランド。「こいつ（河本）は、おれの足を引っ張ってる」と主張する井口さんの話から取材は思わぬ方向に……。（全3回の3回目／#1、#2へ）
――実際に、マヂカルラブリーが喜びに浸っている様子を見て、どのような感情が湧いてきましたか。
井口 こんなに嫌なもんなんだと思いましたね。それまでは決勝で負けて、悔しいと言っている芸人を見るたびに、決勝まで行けたんだからいいじゃんって思っていたんです。贅沢なこと言うなよ、と。でも、そういう心境には到底、なれませんでした。東京ホテイソンや錦鯉さんも同じような感想をもらしてましたよ。こんなに悔しいものなのか、と。僕らも錦鯉さんも暫定1位から3位が座る席にも座れなかったので、呼ばれてから一瞬だった。得点発表のシーンとかも含めて10分もない。不完全燃焼感が、ハンパないです。
河本 二度と決勝に行けなかったら、一生後悔するんだろうなと思いましたね。M-1で優勝できなかった悔しさを晴らす方法は一つしかないと思うんです。M-1で優勝するしかない。
「ウエストランドよりマシ」他のコンビが解散をやめる
――それにしても、2人の関係性は、こうして話を聞いていると、ネタなのか本音なのかわからなくなってきますよね。
井口 本当です。3年ぐらい前、正式に僕の中で認定されたんです。「こいつは、おれの足を引っ張ってる」と。
――それまでぼんやり感じていたことが、よりはっきりした、と。
井口 僕らを見て、他のコンビが解散を踏みとどまるんです。相方が何もやらないって不満を募らせていても「あそこよりぜんぜんマシじゃん」って。1人の力でM-1決勝に行ったコンビなんて僕らだけでしょう。M－1で個人表彰があったら、僕、優勝できますよ。
河本 僕というハンディを克服していますしね。
「マヂラブの村上さんは抜群にうまいのに……」
――優勝したマヂカルラブリーさんもそうでしたが、どちらか一方がすごく目立っていて、「じゃないほうの芸人」みたいな言い方をされる相方もいますが、だいたいは目立たなくてもいい仕事をしているものですが。
