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「評価を変えることができたのかな」開幕投手も確実視されるツインズの顔・前田健太が目指すものとは
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byGetty Images
posted2021/03/05 17:02
リラックスした表情でキャンプに臨む前田。監督からの信頼も厚い
キャンプでは、最大の武器とするスライダー、チェンジアップだけでなく、カットボール、ツーシームなど他球種の精度を上げることをテーマに掲げた。昨年と同じパターンを続けるだけで、同じ結果が残せるほど甘い世界ではない。ライバル球団の分析、対策が進むことを想定し、投球の幅を広げ、引き出しを増やす考えを明かした。
プロ通算6回目の開幕投手へ
広島時代は、2010年からの6年間のうち、WBCに出場した13年を除く5回、開幕投手に指名された。だが、メジャー入りしたドジャースには、クレイトン・カーショーという絶対的なエースが、常に大役を担ってきた。
「もしかして、周りの方の評価とかを、去年の1年間で変えることができたのかなと思うので、もっともっと上げていきたいという思いはあります。チームの中心になってやっていけるようにしたいと、米国へ来て初めて思いました。ドジャースの時は、自分が中心だと思える成績は残せなかったですから。引っ張っていくというより、何とか中心になってチームの優勝に貢献したいですね」
4月1日の開幕は、敵地ミルウォーキーでのブルワーズ戦。
「もし、指名されたらすごく光栄なことだと思います」
メジャー6年目で初の開幕投手が確実視される前田には、早くもエースの自覚と責任感が備わっていた。