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原口健飛とは何者か? “空手とボクシングをキックで融合”に成功したが、白鳥大珠戦に「めっちゃビビってます」

posted2021/02/27 17:03

 
原口健飛とは何者か? “空手とボクシングをキックで融合”に成功したが、白鳥大珠戦に「めっちゃビビってます」<Number Web> photograph by Susumu Nagao

昨年10月、直樹(右)を下した原口健飛はいよいよ白鳥大珠との闘いに挑む

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布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

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Susumu Nagao

 3度目の正直で実現する夢の対決だ。

 那須川天心vs.志朗の再戦で話題を呼ぶ『RISE ELDORADO 2021』(2月28日・横浜アリーナ)だが、ほかにも好カードは目白押し。中でも原口健飛(けんと)vs.白鳥大珠(たいじゅ)の軽中量級頂上対決にも熱い視線が注がれている。

2度も直接対決を逃した原口と白鳥

 これまでに両者には2回ほど直接対決する機運があった。1度目は昨年春開幕する予定だった『RISE WORLD SERIES 2020 -63kgトーナメント』。抽選会の結果、お互い初戦で勝ち上がれば6月の準決勝で対決する流れになっていたのだ。しかし、その後新型コロナウイルスの観戦拡大によってトーナメントは開催中止を余儀なくされてしまう。

 その後、国内の4名の王者が集まった『DEAD OR ALIVE 2020 -63kg級トーナメント』(10月11日・横浜)にも原口、白鳥はともにエントリーし、再び直接対決の実現が期待された。お互い初戦(準決勝)を勝ち上がれば、当日組まれた決勝戦でぶつかる。誰もが「ついに実現する」と色めき立ったが、夢の対決はまたも幻と化した。

 初戦で白鳥は直樹の攻撃で顔面をカット。ドクターストップでまさかの1RTKO負けを喫してしまったのだ。原口は番狂わせを起こした直樹を1Rで撃破してトーナメント優勝を果たした。

 この結果によって、両者の立場は完全に逆転した。一昨年9月に開催された『RISE WORLD SERIES 2019 -61kgトーナメント』で白鳥は大方の予想を覆して優勝し、軽中量級の世界のトップに立った。しかし、その13カ月後直樹に敗れたことで、政権交代を余儀なくされた格好だ。世界では勝てたけど、日本では負けるという勝負の難しさ。たったひとつの黒星で世間の見方は大きく変わる。

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