フランス・フットボール通信BACK NUMBER

「毎週2時間近く話している」ルカクが語ったアンリとの“特別な関係”、ロナウド「34ゴール」との比較 

text by

ティモテ・ピノン

ティモテ・ピノンThymote Pinon

PROFILE

photograph byL’Équipe

posted2021/01/24 11:01

「毎週2時間近く話している」ルカクが語ったアンリとの“特別な関係”、ロナウド「34ゴール」との比較<Number Web> photograph by L’Équipe

今やヨーロッパを代表するストライカーの1人となったロメル・ルカク

ルカク (熟考して)試合を注意深く見ていればすべて理解できると思う。年を重ねるごとに、さまざまな小さなことを加えてきた。それこそ病みつきになるほどにだ! 僕は自分をクリスティアーノ(・ロナウド)やメッシ、レバンドフスキと比べるつもりはない。でも彼らがすべての領域で常に限界を超えようとしているのであれば、僕だって同じことができないはずがない。そうだろう?

――ティエリ・アンリやディディエ・ドログバと定期的に話していることも、表には出てきませんが……。

ルカク (眼を輝かせながら)その通りで、ティエリとは毎週2時間近く話している。2人ともサッカーに関しては病気だからね。最近もブンデスリーガのある試合について長電話をしたのを覚えているよ(笑)。

 ディディエはちょっと異なる。彼は常に刺激をもたらす。ディディエやニコラ・アネルカ、ダニエル・スタリッジ、フェルナンド・トーレス、サロモン・カルー、フローラン・マルーダ……。チェルシーで彼らとの競争があったから、僕は真のコンペティターになることアンリとドログバからは本当に多くを教わった。とりわけシュート練習が足りないことを(ため息をつく)。

「喧嘩は1度もない」相棒のラウタロと出会った瞬間

――インテルでは特別なパートナーを得ました。ラウタロ・マルティネスとは最高のペアになったのではありませんか?

ルカク ここに来る前に彼らの試合は何度か見た。ラウタロは前線で1人でプレーしていた。もし僕のような選手とペアを組んだら、恐ろしい存在になると即座に思った。だから実際にインテルに来て、すぐに彼とスペイン語で話をした。それからは……もう爆発だ!

 僕らはいい友達になり、諍いは一度もない。もちろん彼が良い日もあれば、僕が良い日もあるけど……、それを頭に入れたうえで認めることが大事なんだ。僕らはうまくバランスをとって同じサッカーを実践している。

ルカクがいま「本気で成長したいこと」

――ここ最近がそうであるように、チームがあまりうまくいっていないときはどう我慢していますか?

ルカク グループのなかで自分がどんな責任を担っているかわかっているから、僕には気を散らすことなどできない。気落ちする権利もない。それがリーダーの役割で、アルトゥーロ・ビダルやニコロ・バレッラ、ピッチに立ったときのアレクシス・サンチェスも同じだ。ラウタロやアレッサンドロ・バストーニも最近はリーダーシップを発揮し始めている。彼らが精神的に成熟したから、チームはメンタル面で1つの壁を越えた。それが試合を覆す力になっている。

――試合を覆すためのもう1つの力といえば「セットプレー」ですが、あなたの得意分野ではありません。そこにも進歩の余地があるのではないですか?

【次ページ】 「試合中の集中度は恐らく99%だが…」

BACK 1 2 3 4 NEXT
ロメル・ルカク
インテル

海外サッカーの前後の記事

ページトップ