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休場続出に、まさかの引退も。初場所で示された協会の自負。
posted2021/01/21 08:00
text by
佐藤祥子Shoko Sato
photograph by
KYODO
緊急事態宣言が発出されるなか、予定通り「5000人以下の有観客開催」に踏み切った相撲協会。昨年4月の緊急事態宣言下では、政府の指針通りに5月夏場所を中止したが、今回は興行やスポーツ競技会については定員制限の条件付きで、いわば政府の「お墨付き」ありきの開催でもあった。
しかし荒汐部屋の力士の他、場所直前に横綱白鵬までもが陽性者となり、濃厚接触者と認定された力士を含む65名が初場所の土俵に上がれず。初日時点で十両以上の関取の休場者は16名にものぼり、長きにわたる相撲史上でも未曾有の場所となった。
不要不急の外出自粛が要請された状況下での開催について、相撲ファンの間では「医療現場が逼迫するなか、観客だけでなく力士の健康面も心配だ」と否定的な声も聞かれた。昨年度の収支決算で約55億円の赤字が見込まれるという相撲協会だが、経営面だけから有観客開催に踏み切ったわけではない。