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堀口恭司はやっぱりベルトが似合う 朝倉海との再戦は「やることやった後」那須川天心vs武尊の展望も語る
posted2021/01/08 17:01
text by
田中大貴Daiki Tanaka
photograph by
Kiichi Matsumoto
――チャンピオン、今日はよろしくお願いします。良い年始めになりましたね。試合が終わって少し時間が経ちましたが、心境はどうでしょうか。
堀口 ありがとうございます。いつもそうなんですけど、あの試合も(リングの上にいたのは)たかだか15分とかで、リハビリとか練習期間に比べると短いじゃないですか。だからあんまり“やった感じ”はないですよね。
――168秒TKO、あっという間の結末でした。観ている側としては、正直もう1ラウンドぐらい観たかったという気持ちもあります(笑)。
堀口 まあまあ(笑)。でも、そこはチャンスがきたら仕留めないといけないんでね。
――試合を見て感じたのは、堀口選手はチャンピオンベルトを取り戻したいというよりも、自分自身と戦っているようにも見えました。
堀口 いつもベルトのことはあんまり考えてないんですよ。(ベルトは)勝った後に付いてくるものなので、対戦相手に集中してますよね。
「待たせてごめんね」
――映像を一緒に観ながら振り返ってください。花道を歩いているときは何を考えていたのでしょうか。
堀口 「全然、緊張しねえな」。いつも通りという感じで「よし、ぶっ飛ばすか」と。落ち着いてはいるんですが、リングを前にするとすぐに仕留めたくなっちゃいますね(笑)。
――まず朝倉選手と顔を合わせた時、肩をポンと叩きました。
堀口 それは「待たせてごめんね」という気持ち。対戦を待ってくれていたことは、やっぱりすごくありがたいなと。
――19年8月以来の対戦。朝倉選手の表情や体つきを見て感じたものはありましたか。
堀口 あんまりそういうのは考えないんですね。どうやってここから組み立てようとか、それだけ考えていました。
――会場となった「さいたまスーパーアリーナ」の雰囲気は覚えてますか。
堀口 コロナ禍なのにたくさん人がいるなとは思っていました。あとは、やっとここに戻ってこれたんだなという実感ですかね。
――ゴングの後はもう「行きたくて仕方ない」という雰囲気が出ていますね。
堀口 速攻で行っちゃおうかなと思ったんですけど、でもコーナーから「おい、恭司、焦んなよ、行くなよ」とずっと言われてました。