田中　3階級制覇しているから俺は強い、みたいな気持ちは本当になかったですね。そろそろ実績に自信を持ってやってもいいかなという風には思っていました。だから無理やり自信を持とうとしたところもあったんです。大一番を迎えるには、良いタイミングだなと感じています。スーパーフライ級に上げて約10kgの減量も、調整も、本当に順調だし、変な話、これで負けたら納得だと思えるくらいいい感じできています。

――すでにアメリカ西海岸でトレーニングも経験されていますが、それでは勝った場合、アメリカを中心とする海外進出が希望ということですね。

田中　だからこそ、この階級に来たんです。さっき自信がないとは言いましたけど、もうこちらから「行きたい」と言うのではなく、声をかけてほしいし、呼ばれて行きたいですね。もう3階級制覇しましたし、次は4階級制覇をかけて戦うんです。ここまで来たら、いい条件でしか行くつもりはないという気持ちもあります。

――アメリカ進出のためにスーパーフライ級に上げたということですが、最終的に階級はどこまで上げられると思いますか？

田中　バンタム級、スーパーバンタム級ですかね。引退まであと何年できるかわからないので、年月にもよりますし、上げた階級が自分に有利な階級かと問われたら、わからない。まあ、最終的にはスーパーバンタム級までかなと思います。

12月31日に井岡一翔と対戦する田中恒成選手

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田中が考える「井上尚弥さんが凄いのは……」

――アメリカでの日本人ボクサーの評価は、井上尚弥選手が1番、田中選手が2番というのは先ほど話した通りです。やはり1番になりたいと思いますか？

田中　思いますね。

――そのための最善の方法は直接対決で勝つことだと思いますが、井上尚弥選手との対戦について考えることはありますか？

田中　階級が一緒になることがあれば、いつか戦いたいです。そのレベルの日本人対決というと、それなりの知名度、周りの声が必要だと思うので、自分がその位置まで上り詰めて、その上でやりたいです。

――田中選手から見て、井上選手の凄さ、強さはどこにあるんでしょうか？

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