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アイドルレスラー・才木玲佳“自分史上最高の肉体”ができるまで「ムキムキになりたい、恋バナもしたい」 

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph byNorihiro Hashimoto

posted2020/12/26 11:06

アイドルレスラー・才木玲佳“自分史上最高の肉体”ができるまで「ムキムキになりたい、恋バナもしたい」<Number Web> photograph by Norihiro Hashimoto

今年、プロレス欠場を余儀なくされた才木玲佳は筋肉コンテストで全国2位に。転んでもただでは起きない強さを見せた

もっと焼きたかったけど“戦う妖精さん”の役があって

 コンテストに向けては女子部門用のポージングを本格的に学び、肌を焼いた。

「本当はもっと時間をかけて焼きたかったんですけど『仮面ライダーセイバー』の“戦う妖精さん”役の撮影があってできなかったんです(笑)。ありがたいことに当て書きの役で。従来のイメージの才木玲佳としては日焼けしてないほうがいいと」

 食べるのが好きで甘いものに目がないから減量も大変だった。曰く「太る自信なら凄くあるんですけど(笑)」。コンテストが終わって2週間は「燃え尽きちゃったんですかね、ジムに1回も行かずにひたすら食べてました。食レポのロケに行って、帰りの車内でも食べて、そのあと家でクリスピー・クリーム・ドーナツ10個食べたり……」。

 お腹がすいてなくても目の前に食べ物があったら食べたくなるし、封をあけたら全部食べ切らないと気が済まない性格だそうだ。そんな才木が、コンテストで勝てるだけの減量に成功した。

「コンテストでは自分史上最高の肉体でした。脂肪を落とした分、上腕二頭筋も今までで一番太く感じましたね。絞りも、完璧ではなかったけどやればできるんだって分かったのは収穫の一つです。“目標があってスイッチが入れば甘いものも我慢できるんだ、私”って。それはこれからの理想の体作りにも役立つと思います」

男性っぽいけど“乙女”、どっちも才木玲佳

 食べるのを我慢せず、食べたら動く。それがこれまでのモットーだった。「絞り」を意識しなかったのはバルク志向でもあるからだ。トレーニングを始めたのは格闘技イベントKrushのラウンドガールになったことがきっかけ。K-1のアマチュア大会に出たこともある。当時は“打撃系”のシャープな筋肉だったが、いつしか理想が「ゴリマッチョ」に変わった。男性的な肉体になりたいのだという。

「プロレスに挑戦したのもそうですけど“デカい”“強い”“カッコいい”に憧れる気持ちが大きくて。そういう意味では男性っぽいんですかね。その一方で恋バナ大好きスイーツ大好き。はっきり言って“乙女”ですね。可愛いお洋服を着たいし、ツインテールもしたい。どっちも才木玲佳だし、欲張りだからどっちも捨てたくない」

 結局、男だから女だからではなく、それが才木玲佳の個性なのだとしか言いようがない。童顔にツインテール、ノースリーブのワンピースを着てダブルバイセップスを決めるのが才木であって、他に似たような存在はいない。

「私しかいないっていうのが大事なんだと思います。珍しいとか変わってるって、芸能界では誉め言葉ですもんね(笑)」

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