濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
アイドルレスラー・才木玲佳“自分史上最高の肉体”ができるまで「ムキムキになりたい、恋バナもしたい」
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byNorihiro Hashimoto
posted2020/12/26 11:06
今年、プロレス欠場を余儀なくされた才木玲佳は筋肉コンテストで全国2位に。転んでもただでは起きない強さを見せた
ネットの無責任な感想は無視、私はもっとムキムキになりたい
ネットで心無い言葉を目にしてしまうこともある。トレーニング好きな人間なら、一度は「何を目指してるんだ(笑)」と言われたことがあるはず。才木の場合はそれが四六時中というレベルだろう。
「めっちゃ言われますよね。最初はしんどかった。そういう声は無視しますけど、何を目指してるんだっていったら“なりたい自分”ですよ。“みんなそれがないの?”って。『ムキムキすぎて引く』みたいなことも言われますけど、むしろ私はもっとムキムキになりたい(笑)」
誰かに似ていると言われるのは嫌いだし、人の真似をしようとも思わない。芸能界でいう“〇〇枠”に当てはまらないのだ。仕事が決まるまでの過程で、競合するのが「みちょぱ(池田美優)さんの時もあるしゆりやん(レトリィバァ)さんだった時もありましたね」。強いて言うなら“トーク勘のいい女性タレント枠”か。
宮崎美子の次の世代のクイズ女王を目指す
もしかしたらこれから才木さんに続く“筋肉アイドル枠”を目指す新人が出てくるかもしれないですね。そう聞いてみると才木は「そうなったら私はもっと先に行きたい」と答えた。
「これからも筋肉は鍛え続けるしプロレスも復帰したいんですけど、やりたいことがたくさんあって。たとえばクイズ。今は宮崎美子さんがいらっしゃいますけど、新しい世代のクイズ女王を目指したいんですよ。クイズってテレビ番組だけじゃなくて『競技クイズ』の世界もあって。これがまたもの凄く奥深いんです」
プライベートでもカズレーザーたちとクイズ研究に励んでいるという才木。あるクイズ作家に、こんな言葉を教えてもらったそうだ。
「クイズの実力はこなした問題数に比例する」
それは筋トレと共通する要素だ。コンテスト出場にあたり栄養管理の指導をしたボディビルダーのジュラシック木澤(木澤大祐)は、才木にこんな言葉を伝えている。
「ボディビルは“当日の奇跡”が起きない競技」
その日たまたま調子がよくて勝ってしまったということがないのだ。コツコツやり続けた者だけが結果を出すことができる。筋トレにせよクイズにせよ、そういう世界を才木は愛している。