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4歳でデビューのウエンツ瑛士が語る“TVに足りないもの”「出演者が楽しんでない『YouTube』はない」  

text by

寺野典子

寺野典子Noriko Terano

PROFILE

photograph by山元茂樹

posted2020/12/22 11:04

4歳でデビューのウエンツ瑛士が語る“TVに足りないもの”「出演者が楽しんでない『YouTube』はない」 <Number Web> photograph by 山元茂樹

タレントで俳優のウエンツ瑛士さん

ウエンツさんが目指す“西武の選手らしさ”

――大好きな西武ライオンズ! 以前に『Number』の西武ライオンズ特集でも思いを語っていただきました。

ウエンツ 西武優勝時の『Number』は全部持っています。ずっと好きですね。なんでしょう、応援していた選手が移籍したり、引退したりしていなくなっても、コーチ、監督、GMや編成部のスタッフとして、球団へ戻ってくる。なかには用具係になる人もいる。そういうのをおっかけるくらい西武が好きです。もう離れる理由はないですね。

――チームの哲学が「自由だけど、自己責任」。それこそがウエンツさんの目指す在り方なんですね。

ウエンツ 規律じゃない。「グラウンドに立てば、自己責任だから。あとは自分たちで考えてやりなさい」と。それを楽しめる人が西武の選手だと思います。子どものころから、僕の目に映る西武の選手は、いつも楽しそうに野球をしていました。もちろんひいき目もあるけれど(笑)。

 でも、あの楽しそうにプレーする選手たちのように、“自由だけど自己責任”で僕も頑張っていけたらいいなと思うんです。

◆◆◆

 挑戦についての話のなかで発したウエンツさんの言葉からは、彼のテレビへの愛情が伝わってくる。それにしても、変わってしまったテレビ(主にバラエティ番組)が、彼の挑戦や彼の葛藤に影響していたとは、想像できなかった。

「海外へ行くというのは大きな挑戦になるけれど、それも含めて、50歳、60歳と老いていく自分がどうなっていくのかをテレビで全部見てもらえたらいいなと思ったんです。ドラマや映画だと見られないけど、バラエティなら、『留学しました』『帰国しました』というのも見てもらえる。変わったら変わったところも見てもらえるだろうから。毎日出るから、全部見てもらいたい」

 ビザなどの留学の手配、イギリスでのアパート探し、すべてを自分の手で行ったウエンツさんには、そういうひとつひとつの体験が、自分を変えていくだろうという予感に満ちていたに違いない。そして、挑戦するウエンツ瑛士の人生をさらけ出す場所として、再びテレビを選んだ。成功するかはわからないけれど、そ
れが芸能界に生息する「一流」の人たちのなかで育った彼なりの生き方の1つなのだと思う。 

 イギリス留学から帰国して9カ月――、彼は今、自由だ。

<撮影=山元茂樹>

#1 「自分の偽物感はぬぐえなかった」芸歴31年目のウエンツ瑛士が初めて明かす“海外挑戦”を決断した日

#2 「僕ってこういう性格だったんだ」ウエンツ瑛士は、なぜイギリスで“本当の自分”を見つけられたのか

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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