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八村塁NBA2年目は嵐の幕開け? 電撃加入ウェストブルックから得る学びとプレイオフへの思い

posted2020/12/05 11:01

 
八村塁NBA2年目は嵐の幕開け? 電撃加入ウェストブルックから得る学びとプレイオフへの思い<Number Web> photograph by Getty Images

オフシーズンで体重は5kgも増加。NBA新シーズンへ向け、着実に準備を進めている

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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 アメリカ時間12月2日夜、オールスター・ガード同士の交換というビッグニュースがNBA中を駆け巡った。その中心にあったチームのひとつは、八村塁が所属するワシントン・ウィザーズ。ジョン・ウォールと将来のドラフト1巡目指名権をヒューストン・ロケッツに送り、代わりにロケッツからラッセル・ウェストブルックを獲得したのだ。

 ウィザーズからトレードで出されたウォールは、2010年にドラフト全体1位で指名されたフランチャイズ生え抜きのスター選手だった。この1シーズン半はアキレス腱断裂で欠場しているが、その前は5年連続でオールスターに選ばれており、リーグを代表するガードの一人だ。地元で多くのコミュニティ活動をしており、ファンの間での人気は抜群だった。少し前にトレードを志願したという噂は出ていたが、その直後にトミー・シェパードGMが噂を否定し、トレードには出さず開幕を迎えると断言していた。

 八村も、この発表の前日に行われたトレーニングキャンプ開始に向けたオンライン会見で、故障から復帰してくるウォールといっしょにプレーすることが楽しみだと語っていたばかりだった。急転直下の大型トレード成立という、まさにNBAならではの嵐のなかで、八村のNBA2年目はスタートを切った。

「わらかない状態でやっていた」

 八村にとっては、昨季のルーキーシーズンも、知らないことや新しいことの連続だった。

「去年、僕の(NBA)最初のシーズンは本当にわからない状態でやっていた」と八村は語る。

 ただでさえ新しい土地に移り、NBAという新しい世界に飛び込み、試合のスケジュールや対戦相手のレベルなど慣れなければならないことが多かったのに加え、故障による長期欠場や、新型コロナウイルス感染拡大によるシーズン中断、そしてオーランドに作られた“バブル”(感染予防のための隔離)環境でのシーズン再開と、普通ではないことの連続だった。八村も、「ウィアードな(変な)シーズンだった」と振り返っていた。

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