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八村塁NBA2年目は嵐の幕開け? 電撃加入ウェストブルックから得る学びとプレイオフへの思い
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byGetty Images
posted2020/12/05 11:01
オフシーズンで体重は5kgも増加。NBA新シーズンへ向け、着実に準備を進めている
体重は5kgも増加、3Pの重要性
このオフシーズンには、専属トレーナーを雇い、コアを中心に鍛えた。トレーニングに加えて栄養面のアドバイスも受け、8月のシーズン終了時と比べて体重が5kg増えたという。
「別に大きくするとか重くするとかではなく、どちらかというともっと動きを良くするためのトレーニングをいっぱいしてきた」と八村。実際に、他のNBA選手たち相手にピックアップゲームをしたときも、以前より身体のバランスがよくなったと感じたと言う。
オフシーズンの終盤に八村のもとを訪れて、ワークアウトを見学したというウィザーズのスコット・ブルックスHCも、「身体を鍛えて強くなっていた。72試合のシーズンを乗り越えるために必要な力強さやスタミナをつけ、昨季より成長したプレーを見ることができると思っている」と称賛し、期待をかけた。ブルックスHCいわく、ルーキーシーズンからスターターとして出場した八村は、今シーズンもスターターの座を得るだけの結果をあげていると言い、チームの中心選手の1人という位置づけだ。
より幅広く、チームに貢献するために、八村はオフシーズンのワークアウトで、ボールハンドリングと3Pシュートの向上にも力を注いだ。昨シーズン、特に再開後の“バブル”での試合で、3Pシュートの重要性を痛感したのだという。
ウェストブルックから学べること
さらに、映像を研究してのスカウティングにも時間をかけた。対戦相手の研究に加え、同じチームでプレーする予定だったウォールの映像も研究していた。その成果は、今回のトレードでお蔵入りとなってしまったが、その過去に囚われている時間はない。トレードが発表になってからは、新しいチームメイトとなったウェストブルックの試合映像を見て研究しているはずだ。
ウォールに代わって加入したウェストブルックは、オールスター9回選出に加え、2017年にはリーグMVPにも選ばれているガードだ。長年所属したオクラホマシティ・サンダーでは、ブルックスHCのもとでルーキーのシーズンから7シーズンを過ごしている。シーズン平均トリプルダブルも記録したダイナミックなガード。楽しみにしていたウォールとのプレーは叶わなかったが、メンタルの強さに定評があるウェストブルックからは、さらに学び、吸収できることがある。