濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
才木玲佳が筋肉コンテスト「全国2位」に涙 高学歴、アイドル、レスラー…そして作り上げた“最高の肉体”
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byNorihiro Hashimoto
posted2020/12/05 11:02
東京大会優勝に続き、全国大会でも準優勝を成し遂げた才木玲佳。その「頑張る力」は本物だ
「お弁当はマネージャーさんにあげてました」
コンテスト出場は、アゴの負傷でプロレスを欠場している今だからできる挑戦だった。コンテストのためにはトレーニングの量を増やしながら“絞り”のための減量も必要になる。プロレスでは重さ、大きさからくるパワーやスタミナも大事だから(リング上での才木はパワーファイターだ)、極端な減量は難しかった。
甘いものも好きで「食べたらその分、練習します。だからストレスもないんですよ」と言っていた才木だが、コンテストに向けて初めて減量に取り組んだ。トップボディビルダー、“ジュラシック木澤”こと木澤大祐の指導を受け、炭水化物を制限。仕事には鶏胸肉中心の弁当を持参するようになった。「楽屋にあるお弁当はマネージャーさんにあげてました(笑)」。
キャラ大渋滞の理由は一つの得意なこと
出演するラジオ番組のパーソナリティ、伊集院光は、彼女を「キャラが渋滞してる」と評したそうだ。慶應大卒でクイズ番組でも活躍する知性派高学歴タレントで、グループアイドルとして活動した時期があり、トレーニング好きの“筋肉アイドル”でありプロレスデビューするとチャンピオンになった。そこに“筋肉コンテスト東京大会優勝”が加わり、その翌週に“全国2位”に。もはや大渋滞である。
プロレス欠場中の今しかできない挑戦だったから、コンテストはこれで一区切りというつもりでいる。だが何から何まで新鮮だった初挑戦は、彼女の探求心を刺激したようだ。
キャラが“渋滞”している中で何が一番得意なのかと言えば、たぶん“頑張ること”だ。受験もプロレスもトレーニングも、コツコツ頑張って結果を出した。それは今後も変わらない。
「プロレスに復帰する時も、今回ほどじゃないけど絞ろうかなとか、いろいろ考えますね。食事制限の方法も含めて、自分にとっての理想のトレーニング、理想の体をもっと追求したい。自分の体で“人体実験”していきます(笑)」
やはり根っからの“頑張り屋さん”なのである。