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高橋大輔がアイスダンスデビュー! 樋口、坂本らの“3アクセル対決”など見所満載なNHK杯
text by
野口美惠Yoshie Noguchi
photograph byYUTAKA/AFLO SPORT
posted2020/11/27 11:35
前日練習で息の合った演技を見せた高橋大輔と村元哉中
坂本は近畿選手権で218.35点の今季ベストを出した
女子は、日本勢11人に加えて、濱田美栄コーチのもとで練習するユ・ヨン(韓国)がエントリーした。樋口新葉、坂本花織、三原舞依、川畑和愛らの日本のトップグループとユが表彰台を争う形になりそうだ。
樋口は東日本選手権では203.24点で優勝。「ジャンプもスピンもステップも、すべてに余裕がありました。もっと大げさに動くことができるので、NHK杯までにブラッシュアップしたいです」という。
坂本は近畿選手権で218.35点の今季ベストを出しており、調子の波さえ合わせれば220点台も見えている。ジャンプのスピード感、ダイナミックさでは右に出る者はいない。ぜひ元気の良い演技で、会場のファンを沸かせて欲しい。
さらに体調不良からの復帰のシーズンとなった三原も、試合ごとに調子を上げており200点は目前だ。川畑は東日本はピークを合わせられなかったぶん、このNHK杯ではリベンジしてくるだろう。
トリプルアクセル対決も見所
また女子のもう1つの見所は、トリプルアクセル対決。国際スケート連盟公認大会での成功を目指す樋口、河辺愛菜、そして既に成功させているユの3人が揃っており、緊張感溢れる一発に期待が高まる。
実際のところ、トリプルアクセルの重要性は今季、一気に増している。昨季はロシア女子らが4回転を次々と跳び「女子にも4回転時代が到来か」と盛り上がったが、今季は本調子ではない。
むしろロシア杯では、トリプルアクセルを決めた23歳のエリザベータ・トゥクタミシェワが優勝し、潮流は変わった。ミスを少なくまとめてトリプルアクセルを加えることが、現実的な世界のトップ争いの尺度へと変化しつつある。そういった意味で、この3者によるトリプルアクセルへの挑戦が、北京五輪にも繋がるモデルケースになりそうだ。