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メイウェザーの相手に朝倉未来が選ばれる条件 那須川天心との“興行戦争”が起きる?
posted2020/11/18 17:02
text by
布施鋼治Koji Fuse
photograph by
RIZIN FF Susumu Nagao
いったいこの唐突感は何なのだろうか。
11月16日、MEGA製作委員会は横浜のホテルで記者会見し、来年2月28日東京ドームでの『MEGA2021』の開催を発表した。この会場での格闘技イベント開催は、セーム・シュルトがV2を達成した2006年12月2日のK-1 WORLD GP 2006 in TOKYO決勝戦以来、14年ぶりとなる。
例年11月中旬といえば、大晦日の格闘技イベントについての対戦カードがチラホラと出てくる時期だ。案の定11月13日には、その第1弾として、RIZINバンタム級王者の朝倉海に元王者の堀口恭司が挑戦するタイトルマッチが発表されている。そうした中での年明けのイベントの告知は異例中の異例といえる。いま発表しなければいけない何かしらの事情があったということか。
“神童”那須川天心とのリアルファイト
今回の会見で発表された出場選手はフロイド・メイウェザー(アメリカ)。ボクシングファンにとってはアトランタ五輪で銅メダルを獲得後プロに転向。無敗のまま5階級を制覇した不世出のボクサーとして知られる。ファイトマネーは1試合100億円を超えるといわれ、世界的な経済誌『フォーブス』が毎年発表する「アスリート長者番付」では4度もNo.1に輝いている。
日本では一昨年大晦日のRIZIN.14のメインイベントに登場し、“神童”那須川天心とボクシングルールによるエキシビションマッチを行い、計3度ダウンを奪って1R2分19秒TKO勝ち(エキシという試合の形式上、勝敗決着はなし)。この一戦でメイウェザーはエキシビションマッチが笑いがこぼれるような模擬試合だけではなく、リアルファイトにもなりえることを知らしめた。