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「対戦相手の手強さを考えれば…」ダルビッシュ有&前田健太“サイヤング2位”が示す誇らしい事実
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byKYODO
posted2020/11/13 17:00
日本人投手初の最多勝(8勝)に輝き、防御率2.01の好成績で自身2度目のサイ・ヤング賞投票2位となったカブスのダルビッシュ有
ダルビッシュと前田が「メジャーに示した証」
95年に先駆者・野茂英雄が旋風を巻き起こして以来、日本人投手の質の高さは後に続いた投手たちが確実に継承してきた。それはこれまでのサイヤング賞投票でも数字に表れていた。
95年 野茂英雄(ドジャース) 4位
96年 野茂英雄(ドジャース) 4位
06年 斎藤隆(ドジャース) 8位
08年 松坂大輔(レッドソックス) 4位
12年 ダルビッシュ有(レンジャーズ) 9位
13年 ダルビッシュ有(レンジャーズ) 2位
13年 岩隈久志(マリナーズ) 3位
13年 上原浩治(レッドソックス) 7位
16年 田中将大(ヤンキース) 7位
先発投手ならば、良質な先発2、3番手の評価を得て、救援投手ならばクローザーも任せられる。その歴史の中で今季はダルビッシュと前田が「2位」に輝いた。これは今後、日本人投手でもリーグを代表する「エース」に君臨できることを示した証であり、新たなる時代への第一歩である。
だから、ダルビッシュと前田には大きく敬意を払いたい。先人たちの努力、評価を継承しつつ、さらに評価を高めた2人の頑張りには頭が下がる思いだ。
悔しい気持ちより、デグロムの上に行けた「喜び」
発表直後、ダルビッシュは自身のツイッターで笑顔の絵文字入りで感謝の意を表した。
「サイ・ヤング投票は2位でした! 家族、応援してくださったファンの方々、支えてくださったスタッフ、チームメイトのお陰です。来年のこの日もドキドキできるようにまた頑張ります」