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フィギュア日本女子11~13歳、「黄金世代」の衝撃 3アクセルや4回転、天才少女が続々と
text by
野口美惠Yoshie Noguchi
photograph byNobuaki Tanaka
posted2020/11/01 11:04
ノービスA1年目にして歴代最高の108.42点で優勝した島田麻央。トリプルアクセルは転倒したが、3回転ルッツ-3回転トウループ-2回転トウループの3連続ジャンプを含め残りのジャンプはすべて成功させた。
3アクセルよりも4回転の方の感触が良い
また、この全日本ノービスの2週間前には、4回転ジャンプの練習も始めたという。
「4回転トウループはだいぶ良くなってきています。たまにですが、回転不足だけれど片足で立ったりしています。4回転ルッツは、練習していますがまだまだです」
濱田コーチによれば、トリプルアクセルよりも4回転の方の感触が良いというから驚かされる。
2位になった柴山歩(12)も才能の塊
2位になった柴山歩(12)も才能の塊だ。すでにトリプルアクセルだけでなく、3種類の4回転を練習している。
「私は4回転ルッツ、ループ、サルコウを練習しています。トウループは軸が外れちゃう時があるのですが、ルッツは軸が取れるので感触が良いです。4回転ルッツは1回だけ、ダウングレードだけれど片足で立ったことがあります」
今大会では、トリプルアクセルを予定していたが、回避して確実に表彰台を狙った。
「トリプルアクセルは、最近やっと回転が回り始めてきているので、もう少し筋力をつけて跳べるようにしたいです。コーチと相談してこの試合は固い構成で行こうということになり、挑戦するのは止めました。
この全日本ノービスに出場した木下アカデミーの5人は皆がトリプルアクセルを練習しているので、お友達の練習がすごく参考になります。皆が『自分が一番に跳びたい』と競っています」
想像以上のスピードで「4回転」へ
島田の口から「4回転を練習」という言葉が出たのも衝撃だったが、柴山は「4回転ルッツの感触が良い」とまで言い切る。若手女子は、想像している以上のスピードで4回転へと到達しようとしていることが衝撃的だった。
また4位の櫛田育良も、ほぼノーミスの演技で101.56点をマーク。今年、木下アカデミーに移籍し、ジャンプの安定感が増した。
「アカデミーはライバルがすごいので刺激を受けます。私もトリプルアクセルと4回転を、この大会が終わったら練習を始めようと思っています」という。