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“モノが違う女”朱里がスターダム入団表明! 「プロレス一本」の覚悟を決めた理由を聞く
posted2020/10/17 11:02
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph by
Norihiro Hashimoto
女子プロレス団体スターダムが10月3日に開催したビッグマッチ、横浜武道館大会のメインイベントで岩谷麻優とのタイトルマッチに敗れると、朱里は団体入団を訴えた。岩谷が持つ「赤いベルト(ワールド・オブ・スターダム選手権)」を獲るために、団体の中に入って1から闘っていきたいというのがその理由だ。
朱里のキャッチフレーズは“モノが違う女”。プロレスデビュー後、格闘技にも進出しK-1系のKrush、MMA(総合格闘技)のパンクラスでチャンピオンになった。2017年から2019年にかけては、世界最大の格闘技イベントUFCにも参戦している。日本で喫した敗北は1つだけ。プロレスでもさまざまな団体でベルトを巻いた。確かにモノが違うのである。
スターダム入団表明のインパクト
昨年から朱里はMAKAI(魔界)に所属。これは演劇と音楽、プロレスをミックスしたエンターテインメント・イベントだから、いわゆるプロレス団体とは違う。UFC離脱後、彼女は各団体を自由に動き、結果を残してきた。
事実上の“フリーの大物”として存在感を示してきただけに、スターダム入団表明にはインパクトがあった。広い世界を見てきた朱里に「ここに腰を据えて頑張ろう」と思わせるだけの魅力が、今のスターダムにはあるということなのだ。この女子プロレス界トップの人気団体は、昨年ブシロードグループ入り。新日本プロレスと“同系列”の団体になった。資本だけでなくコンテンツビジネスのノウハウも大きな強みだ。その戦列に今年から朱里という実力者が加わり、まもなく所属選手になる予定だ。岩谷との大一番を終えた数日後のインタビューで彼女は言った。
「ハタから見ても、スターダムは今すごく輝いている団体だと思うんです。一番輝いている団体のベルトを巻きたいと純粋に思いますね。以前はあまり上がっていなかったので、スターダムの選手たちと試合をするのは新鮮だし楽しい。みんな華やかだし、ハードな面もありますね。
団体として凄くしっかりしているのも感じます。単純に関わっているスタッフの人数からして違う。この団体、このメンバーならどんどん上に行ける、凄いことになるっていう予感がしてます。そこに入って一緒にやっていけたらって」