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ダルビッシュにも力をもらった! 復調のレッズ秋山翔吾「何センチかが大きな変化に」
posted2020/09/18 07:00
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph by
AFLO
言葉だけでなく、その表情にも、取り戻し始めた自信がにじんでいた。
レッズ秋山翔吾が、ようやく本来の持ち味を発揮し始めた。
「今は2ストライクからファウルであったり、粘り強い打席であったり、まだ取っていると言い切るには早いんですけど、フォアボールの内容も変わってきているし、打席の内容も、見え方も少し変わってきているかなと思います」
相手投手にもらう四球ではなく、自らで取る四球。
秋山の好不調を計るうえで、ひとつのバロメーターとも言える「取る四球」が、確実に増えてきた。
1年目の日本人野手が避けて通れないハードル
開幕戦で適時打デビューを飾ったものの、その後は本調子には程遠い日々が続いた。最初から簡単にいくとは思っていなかった。ただ、安打が出ても、続かない。
引っかけたような一塁ゴロ、二塁ゴロが多いため、センター前へ抜けるような打球を放っても、右寄りの守備シフトの正面を突く悪循環に陥った。ボテボテのゴロが、強肩内野手揃いのメジャーでは、内野安打にもならない。
事前に映像などで特徴をインプットしていても、すべてが初対戦の相手ばかりで、メジャー投手特有の「間」がない素早い投球モーションなど、1年目の日本人野手が避けて通れないハードルを痛感した。
始動を早め、構え方、タイミングの取り方、スタンスなどを修正するなど、試行錯誤を重ねた。
その結果、打席内での立ち位置をほんのわずかベースから離れ、ゴロではなく、内野手の頭を越すイメージのバット軌道との組み合わせに、活路を見いだした。