「チームのために、が自分の信念」

「ユンさん、ロティーナも、そしてボス（ポステコグルー監督の愛称）も全然違うサッカーですけど、必要とされている選手はチームのためにどれだけ戦えるか。そういう選手が1人でも多いほうが強くなるというのは実感として持っています。

　チームのために、が自分の信念。そこは絶対に曲げません。チームの戦術はすべて監督のなかにありますから、選手が自分でどうこうするというのは最初に来るものじゃないと僕は思っています。監督がやりたいことを頭を働かせて理解して、プレーに落とし込みたい。

　サッカーは個人競技じゃありません。まずはチームのやるべきことをやったうえで自分の色を出していく。だからここでもボスの目指すスタイルを全力で体現して、そこから自分の特長を合わせていく。どのクラブにいっても、どの監督のもとでプレーしても、そこは変わらないし、何よりも大切にしています」

「中断明けからは頭のなかで整理された感がある」

　コロナ禍の中断期間中、自分がいない昨シーズンのF・マリノスの試合をあらためて映像で見直している。それもチームが3連敗した時期を重点的に見たという。うまくいっていない試合のほうが、いろいろと気づきやすいとか。

　自分も昨年のチームの一員になったつもりで考え、苦しいときを共感する。チームづくりの過程を追体験しておくことで、飲みこみや納得も早くなる。

「自分のポジションは何が大事で、何が求められているのか。去年の試合を見たことによって自分のなかでしっかり落とし込めたところはありました。中断明けからは頭のなかで整理された感があるのでスムーズにプレーできるようになったのかなとは思います」
　
　10年ぶりの帰還。

　なのに、ずっと前からこのクラブにいるような不思議な感覚。

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