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　第61期王位戦第4局は8月19、20日に福岡県福岡市の「大濠公園能楽堂」にて開催され、藤井聡太棋聖（18）が木村一基王位（47）に勝利し、4勝0敗でタイトル奪取に成功。史上初となる10代での「二冠」、最年少での八段昇段の偉業を成し遂げた。

　本局は木村王位が得意とする「相掛かり」の戦型で進み、カド番の木村王位が序盤から工夫と研究を感じさせる差し回しを見せた。

　1日目の夕方には藤井棋聖が封じ手となる42手目で“長考”。そして一夜明けて示された8七同飛成は人間としては指しづらいものの、AIが推奨する一手で、対局を中継する「ABEMA」で解説を担当した村山慈明七段が「伝説と言ってもいい封じ手」と表現。ツイッター上ではダジャレで将棋ファンになじみ深い豊川孝弘七段が生み出したといわれる「同飛車大学」がトレンドとなった。

　その後、対局は藤井棋聖が細い攻めをつないでいき、勝勢へと近づいていく。そして16時59分ちょうど、木村王位が80手をもって投了。将棋界に新たな歴史が生まれた瞬間となった。

渡辺新名人が語っていた「天才性」とは。

　『Number』932号では、デビュー29連勝を飾った当時の藤井四段の天才性について、渡辺新名人（当時は竜王・棋王）が次のように語っている。

　スポーツで言えばプロ野球だと「高卒で3割30本を超えるレベルです。2割8分20本程度じゃない」、サッカーだと「サッカー選手のポジションで言えば『8番』のような前線の攻撃型の選手なんですけど、守備をしてもうまくて何でも出来てしまうから、1人で全部やっちゃうような選手と言えばいいでしょうか。いろんなふうに論じることが出来る将棋」と表現していたが、2020年の今見ると、興味深いコメントがもう1つある。

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