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「今の成長曲線で行けば……」

「どのくらいの棋士になるのか、ある程度分かるようになるのは3年後くらいじゃないですか？　今の成長曲線で行けば羽生さんと同じくらいまで達すると思いますけど」

　渡辺新名人は「まだ推測や期待の域を出ないです」とも話していたが、このコメントは2017年に発したものだ。それから3年後の2020年、当時中学生だった“藤井くん”は藤井聡太二冠としてまぎれもないトップ棋士となった。

　なお羽生善治九段は19歳で初タイトルの竜王を手にした7年後、当時の七大タイトルを全制覇。「羽生善治七冠」となる前人未踏の大偉業を達成している。

　果たして天才棋士の成長曲線はどこまで伸びるのか――畏怖の念すら持つほどの強さを、身にまとい始めていることだけは確かだ。