濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
RIZIN、クラファンで興行再開!
窮地で爆発した、選手とファンの底力。
posted2020/08/17 07:00
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph by
(C)RIZIN FF SUSUMU NAGAO
満を持してというのかようやくというのか、格闘技イベントRIZINが興行を再開した。8月9日、10日の2DAYS。2月の浜松大会以来の開催で、会場は格闘技初使用の「ぴあアリーナMM」である。
この半年間、無観客大会を行なわなかったのは「(同じ場所で)お客さんと選手がエネルギーを交換し、感情を共有するのがRIZIN」(榊原信行CEO)というスタンスからだ。とはいえ予定されていた3大会(横浜、仙台、大阪)がキャンセルとなったのは痛かった。トータルで7億円もの売り上げを失ったという。
クラファンはうまくいったが、それでもギリギリ。
興行再開にあたり、RIZINはクラウドファンディングを実施している。
題して「RIZIN活動継続クラファン」。
この2DAYS興行だけでなく、RIZINの存続そのものに必要な資金を一般ファンから募ろうということだ。説明文には、榊原CEOの悲痛ともいえる言葉が並んだ。
「現在『RIZIN』が置かれている状況は、私のやせ我慢だけでは乗り切れない状況にあるのです」
支援のリターンは、人気選手のサイン入りグッズやトップ選手の「オンラインディナーショー」(試合の裏話などのトーク)、榊原のオンライン講演会などさまざま。
目標金額の5000万円は大会直前になって達成され、その後も金額が増え続けている。
ただ今後の活動を考えると、5000万円でも十分ではない。それも記者会見で主催者側が言及していたことだ。なりふり構っていられない。そんな雰囲気だった。