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J2山口・佐藤健太郎、400試合出場へ。
財前&宮沢に学んだ“理想の先輩像”。
text by
石倉利英Toshihide Ishikura
photograph byRENOFA YAMAGUCHI FC
posted2020/08/12 11:30
8月14日で36歳となるMF佐藤健太郎。J1・J2通算400試合出場まであと「2」。
J2最年少得点の河野に「すごい」。
8月14日で36歳になる。チーム最年長、在籍4年目の最古参で、背中を追い続けたベテランと同年代になった。それでも参考にしているのは、自分の指針となった先輩たちの姿だという。
「相談はできないので、想像しています。『こういうとき、あの先輩なら、どうするかな』とか『どんな振る舞いをするのかな』と。参考になる方が、たくさんいましたからね」
かつての自分のような立場の後輩とは、一選手として、同じ立ち位置であることを意識している。高いレベルでコンディションを整え、ポジション争いに臨む。7月29日のJ2第8節、V・ファーレン長崎戦では2種登録のMF河野孝汰が、16歳11カ月17日でJ2史上最年少得点を決めた(8月1日にプロ契約)。「自分があの年齢のときに何をしていたかを考えたら、堂々としていて、すごいですよ」と語る一方、「活躍は刺激になりますけど、負けたくないですね。自分も活躍したい」とライバル心を燃やす。
「チームメイトに認められないと」
出場機会を得るためには、監督に信頼されなければならない。「目指すスタイルを理解しないと、自分をそこに落とし込むことができません。まずチームありきで、自分を微妙に変化させてきた」が、「監督の方だけを向いてはいない」とも言う。これまでの経験から「チームメイトに認められないと、絶対に良いプレーはできない」と確信しているからだ。
山口の霜田正浩監督は「監督になって3年目ですが、そのときより成長している選手の一人。30歳を過ぎても成長できることを証明してくれている」と称賛。肉体的な衰えは認めつつ、「スキルの高さや判断力はチームで一番だと思っています。彼が入ることでボールが落ち着いて、ビルドアップが安定する。まだまだ頑張ってほしい」と期待を寄せる。