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電話口のミシェルは泣いて喜んだ。
女性騎手の短期免許取得に光明。
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph bySatoshi Hiramatsu
posted2020/08/07 17:00
ミシェルは7月13日、イタリアのカルロダレッシオ賞(GIII、芝2400m)で、重賞初制覇。再来日への期待が膨らむ。
各国で活躍している女性ジョッキー。
他にも日本ではそれほど有名でなくても、活躍している女性ジョッキーは各国にいる。
例えばイギリスのホリー・ドイル騎手。ドイル騎手といえばゴドルフィンの主戦の1人であるジェームズ・ドイル騎手も有名だが、彼とは何の血縁関係もない。しかし、彼女の父親は元ジョッキーであり、彼女自身、幼い頃にポニー競馬を経験してからプロのジョッキーとなったため、下地はあった。
転厩した2016年あたりから頭角を現すと、昨年は116勝を記録。イギリスにおける女性ジョッキーの年間最多勝記録を更新してみせた。
また、オーストラリアのビクトリア州で条件を満たしたのがジェイミー・カー騎手とリンダ・ミーチ騎手。前者は男性ジョッキー顔負けの腕っぷしの強さでかの地で知らない人はいないほどのジョッキーである。
以前、オーストラリアで修業し、何度も一緒にレースに乗った事もある坂井瑠星騎手は「ジェイミーは上手い。男性に混ざっても何もヒケを取っていない」としょっちゅう口にしていたものだ。
また、ミーチ騎手は40歳になろうかというベテランだが、毎年安定した成績を残している。過去にはシーズン100勝以上をマークした事もある名ジョッキーだ。
そしてフランスで昨年、ミシェル騎手に替わって女性リーディングとなったのがコラリー・パコー騎手。彼女もミシェル騎手同様ビジュアル的にも人気のある騎手なので、来日が決まればそれなりに話題になる事だろう。
「なんてファンタスティック!」
さて今回のこのニュース、当の本人はどう思っているのか? 早速、当事者であるミカエル・ミシェル騎手に連絡をして、話を聞いてみた。
すでに本人の耳に入っているかと思っていたのだが、私が連絡するまで知らなかったようで、彼女は思わぬ朗報に泣きながら答えた。
「なんてファンタスティックなニュース! 現在はコロナ騒動で好き勝手な移動をする事は出来ないけど、収束したら必ず申請します。JRAで短期免許を取得出来るなんて、夢のような話ですから!」